2002.03.14 メダルよりも
 

手ごたえとしては不満の残る銅メダルだった。
大日方邦子(LW12/2)は14日おこなわれた女子GS(大回転)に出場、見事3位に滑り込み、今大会アルペン初のメダルを日本にもたらした。だが、結果には喜んでいるものの、自分の滑りに関しては課題の残るレースだった。

ゴールした直後、「ダメだと思った」と本人も漏らしたように、トップとの差は合計で約30秒、2位とも20秒以上の遅れをとり、また4位とは2秒と離れていない際どい勝利だった。そこには数字以上に大日方を満足させない事実が含まれていた。

1本目、アウトリガーが引っかかり一度つまづいてしまった。理想にちかいラインを描けていたが、欲を出すとつまらないミスが顔を出す。攻めの意識と勝ちたいという気持ち、そのなかでの冷静な判断力。「このバランスが難しい」と彼女も認めるところだ。

「今度こそ自分の滑りをしたいっすね」と笑いながら切り替えて臨んだ2本目も思うようにいかない。ライバルたちが軒並み遅れるなか唯一タイムを縮めるも、ターンの質やラインは1本目のほうがよかったという。

常々、「メダルよりも自分の滑り」と繰り返してきた。裏を返せば、イメージ通りに攻めることができればメダルはついてくる、ということである。だが皮肉にも、今回のメダルは自身が納得するしないに関係なく転がり込んできた結果だった。

大日方がいつも意識する「自分らしい滑り」はまだ見せてもらっていない。自分のレースという意味ではまだまだできていない、という。最後の種目となるSL(スラローム)にすべてを賭ける。
納得のいくパフォーマンスとメダルは必ずしも両立しない。だが、もし「どちらが彼女の本当の笑顔を撮れるか」と問われれば、間違いなく前者を満たした時である。


☆14日、女子GS(大回転)日本代表の結果

・大日方邦子(LW12/2) 3位
・伊藤裕美(LW2)     7位
・佐々木如美(LW6/8)  4位
・青木辰子(LW10)    DNF

*大日方はLW12クラスに、青木はLW10 LW11クラスに出場


この記事に感想や問い合せを書く→

Back