障害者クロスカントリーフェスタin旭川 2日目
障害者クロスカントリースキーフェスタin旭川 2日目
寒さに震える新田選手 | 1月20日、この日はXCスキー強化指定選手の選考と、来年のIDクラス世界大会の代表選考を兼ねたレースが行われる。レースはフリー走法で競われ、日本代表選手も全員参加する。
昨晩、タクシーの運転手さんから「明日はしばれるぞー」と言われていたのだが、予想は見事に的中した。なんとこの日の気温マイナス20度!鼻と耳が痛い。雪は降らず、天気は快晴。でも、雪の降らない日のほうが、かえって寒いのです。これ、雪国の常識なんですって。
代表選手たちも、「寒いー」「体が動かねー」「板のすべりが悪い」とぼやいていた。中には少しお疲れ気味の人もチラホラ。昨夜の交流会のあと、2次会に街へとくり出したようだ。
特に、寒さで板が滑りにくいことには皆困っていた。
「こういう条件の悪い日は体力勝負」と高橋選手。
高橋&小泉ペア |
それでも、レース中の選手たちは表情もがらりと変わって真剣そのもの。荒井監督も「もっと蹴れ!漕げ!」「前との差が開いたぞ!」とゲキを飛ばす。僕たちにとって、競技としてのXCスキーを見るのはこれが初めて。とにかく予想以上のスピードに驚いた。特に代表選手の速さとフォームの美しさは群を抜いている。コースも思っていたより起伏があり、カーブも厳しい。3kmのコースを2周するのだが、最初の1kmからいきなりきつい坂があって、まさに「体力勝負」だ。
XCスキーの初心者も代表選手も、同じコースを走った。クラシカルで歩くように進む人もいる。それでも応援には区別がなく、誰にでも激しいゲキが飛んでいた。参加者もそれに応えて私力を尽くしている様子だ。レース中は、昨日の和やかなムードとは一変した緊張感が流れていた。
レース後、荒井監督にお話を聞いた。
― 今日のレースはどうでしたか?
いいレースだったと思いますよ。代表選手は自分の力を発揮できたと思います。
― IDクラスの選考会も兼ねていましたが。
そうですね。来年ポーランドで世界大会がありますから、個人種目とリレーで参加させてあげたいです。リレーでは、前回のヨーロッパ選手権で3位になっていますので、それより上の順位を目指しています。
― 昨日の交流会を見ても、選手のみなさんはほのぼのムードなんですけど、ピリピリしだすのはいつ頃からなんですか?
いや、ずっとほのぼのムードですよ(笑)。
本番でもリラックスして、平常心で戦えればなって思いますけどね。
― じゃあ、監督から細かい指示とかは?
いや、選手はひとりひとり自覚を持っているので、大丈夫だと思います。レースの作戦は、僕らコーチが立てますけれども。
― 特に目についた選手は?
小林稔、伝田寛、長田弘幸の3人は、非常に順調に仕上がっていますし、この大会に向けての課題をクリアしていると思います。特に小林稔は、滑りが少し雑なのを直せば、まだまだ成長する選手ですよ。
深沢春二 選手 |
― 初めて見たんですけど、すごく速くて驚きました。
全盲の選手が、全力で上りや下りやカーブを、目の見える人と同じスピードで滑っていく。シットスキーにしても、上半身の力だけで立位の選手と同じコースを滑走して、タイムはほとんど変わらないでしょ。
それを見るだけでも、人間の持つ可能性はすごいんだなって、感じてもらえたと思います。それがパラリンピックのいちばんいいところなんですよ。
― 手作りの大会でしたが、大成功でしたね。
本当に。本来でしたら、ちゃんとした予算を組んでやるべきだったかもしれませんが、こうやって旭川の方たちが無償でボランティアをしてくださって、とても感謝しています。来年もここでやりたいですね。
― このあとのワールドカップ(フランス・オーストリア)でも頑張ってください。
はい、ありがとうございました。
望月浩平
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