3月16日・競技最終日ロングディスタンス(スタンディング)
〜それぞれの結末〜
3月16日、ソルジャーホローにてクロスカントリー・ロングディスタンス(スタンディイング)が行われた。これがソルトレークでの最後の試合となる。男子では小林稔(B1)が目標としていたドイツのブレムを破り9位と健闘。女子では小林深雪(B2)が痛めていた左足首の関節炎のため無念のリタイアに終わった。
「やったー!!」荒井監督が9位決定の知らせを伝えると、インタビュー中だった小林稔は満面の笑顔で叫んだ。目標にしていた同じB1クラスのブレム(ドイツ)を破っての一桁の順位。今日はブラインドクラス全体がコンバインドで行われ26人が参加したが、B1クラスの中では8人中4位。「ガイドの大平さんを泣かせる」という目標こそ叶わなかったものの、初のパラリンピックとなる小林にとっては満足のいく結果だろう。
ロングディスタンス男子は20Hの距離を一時間近くかけて走るため、ペース配分の駆け引きがポイントになる。この日の小林は「登りではペースを押さえて平地でとばすという作戦通りに出来た。」という。「今までのレースでは一番良かった。自分にとってはこれがベストの滑り」と、終止笑顔でのインタビューだった。
高橋正充(B1)は22位。コース中5回転んだというが、「完走できて良かった。満足しています。」と話す。「競技として続けるかは分からないが、クロスカントリーはこれからも続けていきたい」と、こちらも笑顔。
LWクラスでは、伝田寛(LW6/8)が16位、新田佳浩(LW6/8)が18位。パラリンピックを振り返って、伝田「後半はあまりいい結果が出せなかったが、照準を絞っていたバイアスロンで4位(トーマスの金メダル剥奪のため繰り上げ)に入れたので、満足している。日本に帰ったら家族にゆっくり報告したい。」と語った。
2月のジャパラ後、個人的に行った六日町での練習の成果を「100%は発揮できなかったと思う」という新田佳浩。「就職してからもスキーを続けて、一度は世界の頂点に立ってみたい」と、金メダルへの夢を話してくれた。大学3年の彼は日本に帰って就職活動が待っている。「スキーが出来ることが第一条件。(故郷の)岡山よりも、東北か北海道に住みたい。」と語る彼の目は、早くも次のトリノパラリンピックを見据えているようだった。
無念のリタイアに終わった小林深雪(B2)は前回のミドルディスタンスから痛んでいた左足首の関節炎のため2周目に入った時点でコースを外れ、車でロッジまで運ばれた。連日マッサージやアイシングをし、朝に痛み止めを打って臨んだという今日のレース。しかし痛みで思うようなスキーが出来ず、B1の選手にも抜かれたことからコーチ陣がリタイアの判断をしたようだ。がっくりと肩を落とし車に乗る深雪選手を、駆け付けた監督が励ましていた。
小林深雪選手は残念な結果になってしまったが、今までのバイアスロン、ショート・ミドルディスタンスと素晴らしい滑りを見せてくれたことに変わりはない。一刻も早い回復を願いたい。他の選手は笑顔もあれば、くやしい顔もあったが、それぞれがこのパラリンピックを終えて何かを得たようだった。
素晴らしい滑りを見せてくれた選手たち、感動をありがとう。そして、おつかれさまでした!!!!
小泉
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