2002.03.09 日本スレッジチーム、エストニアに逆転負け
先制点をとるも課題の後半で、2失点。
ゴール前でエストニアのヤルロコフをガードする日本の石田 |
9日、アイススレッジホッケーの2日目の第一試合で、日本はエストニアと対戦した。観客は昨日よりも増え、日本の応援団も旗を振りながら大きな声援をあげていた。その中には、フォワード・柴 大明選手(FW 35)の妻、恵子さんと娘の3才になる里帆ちゃんの姿も。ソルトレークに来る前に「go go japan!」を言えるよう練習したそうで、里帆ちゃんは小さな体をいっぱいに使って、スタメン出場のお父さんを応援した。妻の恵子さんは「開会式の雨で風邪をひいてしまったみたいですが、楽しんでほしいです」とエールを送った。試合は0-0で迎えた第2ピリオドで日本が先制点をあげたものの、第3ピリオド開始直後に同点に追いつかれたあと逆転され、2-1でエストニアが日本を下した。これで日本は2敗、エストニアは1勝2敗となった。
試合は、昨日のアメリカ戦で負傷により精神的な柱であるチームキャプテン加藤選手が抜けた影響が心配されたが、第1ピリオドから三澤(FW 11)、高橋(FW 12)の連続シュートや、吉川(13 FW)のディフェンスをかいくぐってのミドルシュートがみられるなど攻めの展開。エストニアに守りを崩されフリーでゴール前に攻められるというヒヤリとする場面も何度かあったが、ゴーリー福島(GK 21)のファインセーブでしのいだ。
試合が動いたのは第2ピリオド。早くポイントを取りたい日本は、「スピードを活かして点を取ることが自分の仕事」と言い切る遠藤(FW 10)が、パワープレーからゴール裏にまわりこみ、三澤がディフェンス3人を引きつける間に、ゴール前にパックを運びほぼ正面からシュート! パックが激しくネットを揺らした。 選手たちはガッツポーズをする遠藤のもとに集まり、全員で喜びを分かち合った。
ところが、最終ピリオド開始直後と10分すぎ、エストニアのエース、ヴェデロニコフに連続ゴールを許した。その2点目は、日本のゴール前で壁をつたってはじかれたパックがディフェンスに当たってこぼれ、それを拾って押し込まれた形。防ぐことができたチャンスだっただけに、どうしても後半にスピードがなくなってしまう日本としては、痛い1点だった。なんとか同点に追いつきたい場面だったが、最後は攻撃をしのぐだけで精一杯だった。試合終了のブザーとともにうつむく日本選手とは対照的に、エストニアの選手は、スティックを鳴らし、ヘルメットを放り投げ、喜びを爆発させた。
●落としてはならない試合、落とすはずのない試合で、負けてしまった。
これで初戦のアメリカ戦に続き、日本チームのメダルへの計算はこれで大きくずれてしまった。
チャンスをシュートにつなげる、前半で点を取りにいくという課題がいまだ克服できず、
日本が誇る大きな相手をするりと抜けていく突破力もなりを潜めている。
明日は休息日(公式練習日)。一度原点にもどり、きっちり気持ちを切り替えて
次の試合を迎えてほしい。
選手にも、あの観客の声が聞こえたと思う。
本当にたくさんの人が楽しみにし、応援している。
そのパワーが、眠りから覚めない勇者にとって最高の薬となり、
彼らが目覚めることを、私は信じて疑わない。
★日本の初得点をあげた遠藤選手のコメント★
フォワードなので常に点を取ることを求められている。あの場面で自分が得点できたことはとても嬉しいです。ただ、今日は負けられない試合だったのに、ゴール前に行くことすら難しかった。ゴールが遠くに感じました。きっちりと気持ちを切り替えて、残りを全部倒すつもりでいきます。
◎今日の試合結果◎
日本 − エストニア 1-2
(2敗) (1勝2敗)
ノルウェー − スウェーデン 8-3
(1勝1敗) (1勝2敗)
カナダ − アメリカ 1-5
(1勝2敗) (2勝)
荒木 美晴
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