2002.03.15 ソルトレークの先に見えるもの
 

日本スレッジホッケーの課題


予選の順位は最下位。メダルを狙っていた日本にとっては非常に不満足な結果だった。試合の多くは先制点が取れず、最後に突き放されたパターン。決して調子が悪かったわけではなかった。試合後のインタビューで選手たちは「いい試合だった」と口をそろえた。でも、勝てない。おそらく原因はハッキリしていた。だからこそ監督も選手も結果が出せない苛立ちを覚えた数日間だっただろう。

今大会、パラ初出場の遠藤が大活躍した。スピードとスケートのキレは世界のプレーヤーを驚かせ、一大センセーションを巻き起こした。先制点があげられず最後のピリオドで集中力が落ちる日本にとっては、彼の勢いに任せるほかなかった。彼にはこれから伸びる可能性がまだまだある。「見方にアシストする楽しみを覚えてほしい」と加藤キャプテンが言うように、プレーの幅が広がれば背番号10はこれから日本を代表するプレーヤーに成長するはずだ。そして、遠藤を絡めたセットをいかに有効に使えるか。プレーヤーは各々の仕事を確実にこなし、どれだけ次の仕事のフォローができるか。ひとりの選手が目立つということはフォローするプレーヤーが必ずいるということだ。総合的にバランスの取れた日本チームだからできる点の取り方を今後は期待したい。

今大会で気になったところは、ぽっかりと穴のあくディフェンスラインと出足の遅さ、最後の集中力の途切れだ。「モチベーションがあがらないうちに試合がスタートしてしまった」(加藤)という言葉に代表されるように、メンタル面の強化は世界を相手にする以上、不可欠なことだ。個人的な技術力の高さから言えば、ノルウェーやアメリカにかなわないかもしれない。でも、それを補う「総合力」でこれまでも戦ったきたはず。今日のような爆発力をはじめに出すメンタル面の強化と向上。本番で勝つ日本になるためにクリアしなければならない課題だ。



15日の最終戦。順位を決める大切な試合だった。
「今日負けるわけにはいかない。最初からとばそう」
選手らは、そう約束してリンクにおりた。

守らず、攻める。
これを成し遂げたチームのみ勝利を手にすることが出来る。
今日の日本も、達成できた目標だ。

荒木 美晴


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