アルペンスキー, コラム, 冬季競技, 技術解説 — 2014年3月15日 at 1:49 AM

ジャパンシッティングチームの強さの秘密(2回目)〜狩野選手の速さ〜

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今回のソチパラリンピック、メダルを獲得した3選手(狩野亮、森井大輝、鈴木猛史)のスキーテクニックは群を抜いています。
3選手それぞれの速さの秘密を見ていきましょう。

まずは狩野選手。得意とするのは高速ターンと言われており、様々なメディアでその秘密が報道されています。
障害を逆手に取り、板のセンターから後ろ部分を積極的に使うことにより高速ターンを実現していると。ですが、その速さの秘密はそれだけではなく、板の後ろ半分に強大な荷重を掛けることにより生まれる板のしなりです。その丸みを利用して、短時間に的確なスキーの方向付けを実現させていると思われます。スムーズな方向付けは、誰よりも早いタイミングで「落下」を始めることが出来るため、誰よりも優位にレースを進めることが出来るのです。その加速時間の積み重ねはフィニッシュラインを断ち切る時には膨大なアドバンテージとなります。
一見、スキーの「常道」からは外れているように見えるテクニックですが、「ナイフエッジ」と例えてもいいぐらいの感覚の鋭さだけがなし得る「究極」のスキーイングなのかも知れません。