平昌冬季パラ結団式・スポーツの価値高めよう!限界に挑戦する日本選手団、平昌へ!

平昌大会から正式種目となったスノーボードには3人の個性豊かな顔ぶれがそろった。2シーズン目でワールド杯総合優勝を果たした成田緑夢。プロスノーボーダーからパラリンピックを目指す小栗大地、小栗と同じ大腿切断の山本篤は陸上競技で世界トップレベルの争いを繰り広げている。

スノーボード日本代表 左から山本篤、小栗大地、成田緑夢 写真・内田和稔
スノーボード日本代表 左から山本篤、小栗大地、成田緑夢 写真・内田和稔

成田緑夢
–あと2週間。今の気持ちは
「初めてのパラリンピック。前回のパラリンピアンとともに戦って、見ていて楽しかった、ハラハラしたと思ってもらえるようなレースにしたいと思っています。
僕が夢に掲げていた、パラ、オリ両方に出たいって思ってから1、2年経って、今回、平昌パラリンピックに出られるということになり、着実に夢を一歩一歩踏めているのではないかと思っています。それを含め、シンプルにフレッシュにいこうと思ってます」

–武器は?
「もともとハーフパイプやトランポリンをやっていたので、体幹が強いかなと思っています。
だから、スタートして、早く調整して、人より早くスピードにのっていけるのが強みだと思っています。先頭逃げ切りみたいな感じで、前で、そのまま逃げ切れるような、そんなレースができたらいいなと思います」

–オリンピックを見て?
「(チェコのレデツカ)スキーとスノボーが両方できるのは衝撃的。新たな快挙、新たな物事に挑戦する人を見て、僕もこう、なんかワクワクするところがある。ああいう風は人になれたらいいなという感じをいだきました。平昌パラリンピックに行くんだという気持ちでワクワクしています。
誰もやっていないことで、わからないことをやろうとしている時、目の前が真っ暗になる。あの人もやりとげたのかなって想像できる、すごいなと思う。やり遂げたからこそ、影響力がある。同じスポーツ選手として嬉しい」

–落ち込んでいる人たちに伝えたいメッセージはありますか?
「僕は好きな言葉があります。”未来を考えず、目の前の一歩に全力で”
落ち込んでる時って、未来を考えてしまって、私にはできないって思うことがあると思うんですけど、落ち込んでいる時間が無駄だと思うんです。そう考えるのではなく、今のリハビリの一歩だったり、今日のトレーニングの一歩に全力を尽くして欲しいなと思う。僕も日々そうありたいなと思って。僕は今も、それを意識している一人なので、情報共有ができたら嬉しいなと思います」

–「未来を考えず、目の前の一歩に全力で」言葉は、どこから?
「いろいろプランを立てたり、いろいろやってみたんですけど、やっぱ結果、一番階段を駆け上がることができたのは、そのプランニングっていうのが、目の前の一歩にただ全力で尽くしたうえで、それが一ヶ月で振り返ってみたら、その過去のデータから、下手にプランニングして悩むよりは、悩んでいる時間があれば、一歩踏み出したほうがいい。踏みだすほうが効率がいい。効率がよく自分の一歩を進めていけると思いました。経験で学びました」

–過去の自分を見る意味は?
「どういう風に僕がすすんだかなと、ぱっと後ろをふりかえることがある。ケガという意味の過去の振り返りではなくて、どれだけ階段を上がってきたかなということにすればプラスの意味になる」
  
–五輪という成田家の夢からはなれてパラリンピックを目指すのは?
「成田家から離れて、全てが楽しい。成田家でやってたというのは、なんとなくやってたというところもあるんです。
今は、自分で決めて、自分でやりたいと思っている。自分で決めた困難にぶつかり、それで落ち込んだ時も、いい経験になる。成功した時も、いいデータになる。全てが良い意味にとらえられる」

山本篤
「夏のパラリンピックに出ているから、冬だからといって何が変わるわけでもないです。普段の滑りを、しっかりとやっていけるように。
陸上(トラック)と違いは、場所によってコースが違うことが大きくあります。場所に行って、そこでしっかり適用させる。後は大切なコースのポイントをしっかり覚える、今まではそういう作業をしなくてよかった。それとは違うので、しっかりと考えながらやっていきたい」

小栗大地
「(平昌まで)時間もないところですけど、まだまだ練習して平昌でベストパフォーマンスをしっかりだしたい。
(初めて)パラリンピックに出られるので、ワクワクしている。スノーボードができることがうれしい。 頑張りたいと思います。
(自分の強みは)もともとアルペンスノーボードのプロをやっていたので、みてもらいたいのは、スピード、
ターン、スノーボーダー時代の経験。スボーボードクロス、ターンからの加速をいかにスピードにつなげていくか? が課題です。
オリンピックでの日本人の活躍は、日本国民としてみていて嬉しいです。刺激も受けますが、正直、 パラリンピックでできることがどういうものか分かっていないので、 オリンピックは見ていて楽しい、 パラリンピックは、自分のパフォーマンスをだす」

取材:佐々木延江、そうとめよしえ、石野恵子 写真:内田和稔、山下元気

(P2アルペンスキー P3スノーボード P4アイスホッケー P5ノルディックスキー)

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