関連カテゴリ: IDクラス, サッカー, 取材者の視点, 知的障がい者サッカー — 公開: 2018年5月9日 at 1:19 AM — 更新: 2018年5月9日 at 9:37 PM

INASサッカーワールドカップに出場する知的障がい者サッカー日本代表合宿

翌6日はさくらスタジアムに場所を移して、栃木SCユースBチームとの強化試合45分2本が行われた。

ゲームコンセプトは『勝利を目指し、「声」を出して、「本気」で戦う』
守備は全員で前線からの積極的な守備をする。ファーストディフェンスの素早い決定と行動。選手の間はコンパクトに。1対1では粘り強く。DFラインはGKと連携をして高い位置を保ってラインコントロールをする。ロングボールに気をつける。
攻撃はボールを奪ったらシンプルにテンポよく早い攻撃をする。攻撃をしながらも奪われた時のことを考える。

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1本目システムは4-1-4-1。トップに上山。二列目に木村、佐藤、安達、石綿。ディフェンシブハーフに徳村。ディフェンスは杉村、結城、谷口、丸山。控えは末永、草田、原良田、浦川、平野、小林、依田。

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握手をするゲームキャプテン(左)白いユニフォームが知的障がい者サッカー日本代表 (右)ピンクのユニフォームが栃木SCユース

試合は前日よりも早い栃木SCユースのプレースピードについて行けるのかと不安になる。しかし、日本代表の選手たちは置いて行かれることもなくしっかり栃木SCユースの攻撃を跳ね返した。開始13分には安達選手が強烈なミドルシュートをはなったが先制点にはならなかった。
20分を越える頃から栃木SCユースは攻撃のスピードを上げ度々ゴールを脅かすようになってきた。さらに30分を過ぎたころから徐々に代表チームの対応が遅れるようになってきた。36分に先制点を許すと、41分、44分と立て続けに失点を重ね0-3で1本目を終えた。

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相手を挟み込んで守備をする10番佐藤と13番結城

1本目を終えて西監督は選手たちに「ボールを奪ったあと攻めきれずにボールを失うと守備をしなくてはならなくなる。疲れて失点してしまう。そうならないように攻撃の時にはシュートで終わろう。シンプルに、コンパクトに攻めよう。ケアを忘れないように。ディフェンスラインがまだ低いので攻撃の時はセンターラインまで上がろう。」などの指示を出した。

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2本目に向けて修正点を伝える西代表監督

2本目は選手、システムはそのままでキックオフ。
選手の連動が良くなりゴール前まで攻め込むことが出来るようになってきたが、得点をすることが出来ないままFWを交代。さらに攻撃を強めようとしたところ、30分過ぎに続けて失点。さらに選手を3人交代してなんとかゴールを目指すがあと一歩及ばず無得点で試合を終えた。

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得意のドリブルで攻め込む9番浦川

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日本代表と栃木SCユース

栃木SCユースの只木コーチのコメント
「日本代表チームとは3年ぐらい前に1回、U-18とも1回試合を行ったことがあります。今回で3回目ですが、いままでよりよくなってきたと思います。また、さくら市で合宿をやるときにはぜひ試合をしたいと思います。」

西代表監督の今回の合宿についてのコメント

ーーこの合宿を総括して
「守備の奪いに行くところの正確さや、ある程度奪える回数がおおくできたのであとは質を高めていきたい。攻撃のところも自分たちで主導して、そういうチャンスを作り、戦うシーンも多くなってきました。ただ、90分戦う中ではちょっとした隙をつかれて失点するので、そのあたりはより自分たちがボールを奪って持っている時間をもっと長くできるように出来れば勝てる可能性があると思っています。」

ーー今日は昨日よりもゲームスピードが早かったが
「昨日は最初ちょっと引いて後手に回っていたんですけど、まあ途中2本目の後半から自分たちから行けるようになりました。昨日は試合を振り返って、練習をして、実感として彼らの中では対応できてよかったと思います。」

今後の知的障がい者サッカー日本代表の予定は8月にスウェーデンで行われるINASワールドカップに向けて6月に千葉での合宿、7月に直前合宿が予定されている。

<参考>
日本知的障がい者サッカー連盟
http://jffid.com/

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