ウィルチェアーラグビー, 取材者の視点, 横浜 — 2018年8月31日 at 11:46 AM

金メダリスト凱旋!第20回 日本選手権大会 予選リーグB

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12月14日から16日に「千葉ポートアリーナ」で開催されるウィルチェアーラグビー「第20回 日本選手権」に向け、「第20回 日本選手権大会 予選リーグB」が8月25日、神奈川県の「障害者スポーツ文化センター横浜ラポール」で行われた。

参加したのは横濱義塾、BLITZ、RIZE CHIBAの3チーム。このうちBLITZとRIZE CHIBAが「日本選手権」本選への出場を決め、横濱義塾は9月29日・30日に福岡県の「福岡市立障がい者スポーツセンター」で行われる「第20回 日本選手権大会 予選リーグプレーオフ」で本選への切符を争うことになった。

翌26日にはAXEも招いて、4チームでオープン戦を開催。8月の「世界選手権」(IWRF2018 Wheelchair Rugby World Championship)で金メダルを獲得した日本代表12人のうち7人もの選手が顔を揃えた。

オープン戦決勝。日本代表の岸光太郎(左、AXE/0.5)と羽賀理之(右、AXE/2.0) 写真・金子修平

オープン戦決勝。日本代表の岸光太郎(左、AXE/0.5)と羽賀理之(右、AXE/2.0) 写真・金子修平

オープン戦決勝でAXEは、機動力を生かした戦術で75-30で横濱義塾に快勝。3位決定戦は一進一退の攻防の末、BLITZがRIZE CHIBAに44-42で競り勝った。

オープン戦3位決定戦。日本代表の倉橋香衣(左、BLITZ/0.5)と官野一彦(右、RIZE CHIBA/2.0) 写真・金子修平

オープン戦3位決定戦。日本代表の倉橋香衣(左、BLITZ/0.5)と官野一彦(右、RIZE CHIBA/2.0) 写真・金子修平

今大会は各チームにとって、若手にプレー機会を与えたり、新たな戦術を試したりする機会にもなった。国内全体の競技力の底上げのためにも、若手の育成は必要となる。(現在の日本代表は40代が3人、30代が6人、20代が2人、10代が1人)

ウィルチェアーラグビーへの注目の高まり

世界選手権の優勝やテレビ中継の影響で、今大会は観客が1階に入りきらず2階席まで詰めかけ、選手たちも驚きの様子だった。

一般の観客向けの体験会の様子 写真・金子修平

一般の観客向けの体験会の様子 写真・金子修平

会場に飾られた世界選手権の優勝カップ 写真・佐々木延江

会場に飾られた世界選手権の優勝カップ 写真・佐々木延江

会場では、今年3月から漫画配信が開始され、7月に単行本第1巻が発売されたばかりのウィルチェアーラグビーを題材とした漫画「マーダーボール」の即売会と作者の肥谷圭介氏によるサイン会も行われた。

肥谷氏は「去年の春から代表合宿などを取材させてもらって描いてきたので、みなさんの活躍はとても嬉しいです。これからももっと盛り上がってほしい」と話していた。

販売する単行本にサインを施す肥谷圭介氏 写真・久下真以子

販売する単行本にサインを施す肥谷圭介氏 写真・久下真以子

世界選手権優勝の代表選手たちのコメント

今井友明(1.0/RIZE CHIBA)「優勝の瞬間はすごく嬉しくて、寝て起きたら”本当だったのかな?”という気持ちにもなって、メダルを見て”本当に世界一になったんだ”と実感しました。追いかけられる立場になりますが、チャレンジャーの気持ちを忘れずに来年のワールドチャレンジや2年後の東京パラリンピックに向けてあげていかなければならないと思います」

世界選手権の金メダルを手に持つ今井友明。ニックネームは「KURI」。 写真・金子修平

世界選手権の金メダルを手に持つ今井友明。ニックネームは「KURI」。 写真・金子修平

羽賀理之(2.0/AXE)「率直にうれしかったし最高の気分を味わえました。みんなで”東京までに世界一になる”という目標を掲げていたので、2年後に向けて弾みになる金メダルでした。ケビンコーチは常にハードワークを求めているので、最後まで走りきれたから勝ちにつながったのかなと思います」

羽賀理之。ニックネームは「MASSA」。写真・金子修平

羽賀理之。ニックネームは「MASSA」。写真・金子修平

若山英史(1.0/横濱義塾)「日本のテレビでニュース速報が流れたとも聞き、注目の高まりを感じました。ケビンコーチは選手のことを信じて”お前たちなら勝てる”と声をかけてくれたので、みんな自信を持って試合に臨むことができました。今後は日本が研究される立場にもなるので、チャンピオンとして恥ずかしくない試合をしていかなければならないです」

若山英史。ニックネームは「WAKA」。写真・金子修平

若山英史。ニックネームは「WAKA」。写真・金子修平

官野一彦(2.0/RIZE CHIBA)「チームの結果としては最高だし文句なしの結果です。でも自分自身準決勝と決勝に出してもらえなかったことで、悔しさがにじみ出た大会でした。悔しさが80、嬉しさが20。東京パラリンピックで金メダルを獲るために自分自身もスキルを上げなければいけないし、東京までは燃え尽きたいという気持ちでやっているのでもっともっとトレーニングします」

官野一彦。ニックネームは「KANNO」。写真・金子修平

官野一彦。オシャレなちょんまげはこの日で見納め。「パーマかけようかなと。ちなみに坊主にすると海老蔵に似てるって言われるんです」写真・金子修平

島川慎一(3.0/BLITZ)「あの(優勝の)瞬間はすごかったけど、今も実感がないですね。僕、世界選手権5回目なんですけど、ようやく上り詰めることができたなと。でも2年後の東京で金を獲らないと意味がないので、あくまで通過点。喜びはオーストラリアに置いてきました。ここから次に向けて進まなければいけないという感じですね」

島川慎一。ニックネームは「Shin」。写真・金子修平

島川慎一。ニックネームは「Shin」。写真・金子修平

岸光太郎(0.5/AXE)「本当によく(金を)獲れたなという感じ。でもやっぱりプレーの1つ1つを見るともうちょっと効率よくやれたんじゃないかと。そういうところを詰めていかないと次はガツンとやられてしまうんじゃないかな」

岸光太郎。日本代表最年長。プレー中もメガネかけているのが特徴。写真・金子修平

岸光太郎。日本代表最年長。プレー中はゴーグルをかけているのが特徴。写真・金子修平

 

日本選手権予選リーグ神奈川大会の結果

 

【1日目】

 

第1試合 横濱義塾 39-52 BLITZ

第2試合 横濱義塾 35-54 RIZE CHIBA

第3試合 BLITZ  48-45 RIZE CHIBA

 

【2日目・オープン戦】

 

第1試合  AXE   52-39 RIZE CHIBA

第2試合  横濱義塾 33-30 BLITZ

3位決定戦  BLITZ 44-42 RIZE CHIBA

決勝戦     AXE  75-30 横濱義塾

 

【個人賞】

 

0.5 田邉耕一(RIZE CHIBA)

1.0 小川仁士(BLITZ)

2.0 官野一彦(RIZE CHIBA)

3.0 島川慎一(BLITZ)

 

(校正・金子修平、望月芳子)