100m平泳ぎで小池さくら、中村智太郎がアジアレコード!ジャパンパラ水泳競技大会が開幕!

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9月22日、パラ水泳の国内最高峰のジャパンパラ競技大会が横浜国際プール(横浜市都筑区)で開幕した。初日は、200m個人メドレー、150m個人メドレー、50m自由形、100m平泳ぎ、4×100mメドレーリレーが行われ、アジア記録2、日本記録11、大会記録53が更新された。
アジア記録はともに100m平泳ぎSB6で、18歳の小池さくら(両下肢機能全廃/日体大桜華高校)とロンドンパラリンピック銀メダリストのベテラン中村智太郎(両上肢欠損/日阪製作所)だった。

昨年12月にドバイ(アラブ首長国連邦)で開催されたアジアユースパラゲームズで初の国際大会、旗手もつとめた小池が予選・決勝とかさねてアジア新記録をマークした。「(2回目のアジアパラ更新について)体の疲れもあったのでベスト出せるか不安だったが近くにいた人と話ができたためにリラックスできたことが良かった」と、400m自由形にこだわり得意とする小池だが50mでの結果をだせ晴れやかな笑顔をみせていた。

100m平泳ぎ予選・決勝でアジア記録を重ねた小池さくら(日体大桜華高校) 写真・山下元気

100m平泳ぎ予選・決勝でアジア記録を重ねた小池さくら(日体大桜華高校) 写真・山下元気

中村は5月におこなわれたクラス分けの見直しで、これまでのSB7・S6・SM6からSB6・SM6・S5へと変わった。アジア記録を更新できたものの自己ベストから4秒も遅いタイムであり、クラス分けにより大きなチャンスを得た可能性もあるなかで嬉しくもあり複雑な一番だったようだ。

100m平泳ぎSB6で日本記録を更新した中村智太郎の泳ぎ 写真・山下元気

100m平泳ぎSB6で日本記録を更新した中村智太郎の泳ぎ 写真・山下元気

アジア記録のほか100m平泳ぎでは女子のSB7の鎌田美希(立教大学)、SB13・視覚障害で辻内彩野(OSSO南砂)、SB14(知的障害)では芹澤美希香(宮前ドルフィン)、男子のSB15・聴覚障害の茨隆太郎(SMBC日興証券)が日本記録を更新。SB14(知的障害)はロンドンパラリンピック金メダルの田中康大(気愛水泳塾)が優勝した。

200m個人メドレーSM14(知的障害)は、東海林大(三菱商事)が、リオ銅メダリストでライバルの中島啓智と抜きつ抜かれつのレースを制して大会レコードを更新した。「まずは相手を気にせず、自分のタイムに集中するようにした」と東海林。2週間後に行われるアジアパラでもこの二人の戦いがさらに磨かれることだろう。

150m個人メドレーSM3では世界王者・キャメロン・レズリー(NZL)がライバル鈴木孝幸(ゴールドウィン)をリードして大会記録を更新した。
「予定通りだったよ。次の50m平泳ぎを楽しみにしている」と話していた。一方、鈴木は「今季イチ速いかな。思いがけず激戦となり、(キャメロンに)最後に近づけた」とレースの感想を述べていた。いつも一人で泳いでいるので、相手も、歓声もすごくよかった、と満足したようだった。

150個人メドレーSM4でキャメロン・レズリー(NZL)と競い合った鈴木孝幸(ゴールドウィン)の泳ぎ

150個人メドレーSM4でキャメロン・レズリー(NZL)と競い合った鈴木孝幸(四肢欠損/ゴールドウィン)の泳ぎ

2020東京パラリンピックまで700日となり日本への関心も高まるなか海外から多くの選手が参加。オーストラリア、カナダ、アメリカ、イギリス、スペイン、メキシコ、ニュージーランド、コロンビアからで、昨年の9名を大きく上回る41名のエントリーとなった。
中でも、イギリスチームはオリンピック英国チーム同様にキャンプ地の候補として横浜国際プールを考えており、今大会での印象が重視されるところだ。今大会でのプールの印象について日本選手らは「泳ぎやすいです」と話していた。イギリス選手にも3日間しっかり泳いでもらって確かめ大切なキャンプ地として選んで欲しい。

また、日本のトップスイマーのうち46人が日本代表として2週間後にアジアパラを控えている。ジャパンパラでのこの3日間の泳ぎはそのままアジア大会へとつながる。

海外選手の参加でスケールが大きくなり、これまで国内では見られなかった同じクラスでの競いあう姿が見られ、2020への戦いもいよいよ終盤にさしかかろうとする雰囲気がみなぎっている。ぜひ、熱戦の会場へ残りの2日間訪れ、一足先に、パラリンピックスポーツの面白さの一端に触れて欲しい。

(映像:釜石拓真 取材協力:久下真以子、石野恵子)

機材協力:ニコンイメージングジャパン