関連カテゴリ: LONDON 2019 WPS, PHOTO, イギリス, デイレポート, 取材者の視点, 水泳 — 公開: 2019年9月12日 at 6:31 AM — 更新: 2021年5月28日 at 10:38 PM

【図解・辻内彩野】勝負のカギは「入水角度」にあり ~London2019パラ水泳世界選手権 DAY3~

知り・知らせるポイントを100文字で

投稿はこちら(メールソフトが開きます)

London 2019 World Para Swimming Allianz Championships(パラ水泳世界選手権)3日目の10日、辻内彩野(視覚障害クラス・S13/三菱商事)が100m自由形に出場。予選では1分00秒31で2位通過、決勝では1分00秒29で4位とメダルを逃したが、自己ベストをマークした。

100m自由形決勝後、取材陣に応える辻内 写真・久下真以子

辻内が年明けから取り組んできたのは「スタート」。深く飛び込むと浮き上がりに時間がかかってしまうため、より水面に平行に近い角度で入水することを意識している。練習ではプールサイドにスマホを取り付け、自ら撮影して確認。3月に静岡で行われた「パラ水泳春季記録会」では50m自由形で27秒92の日本新記録をマークし、初めての世界選手権の切符をつかんだ。

本日の入水角度を比較!

そんな辻内の今日の100m自由形、予選のスタートは?

TSUJIUCHI Ayano (JPN) Women's 100m Freestyle S13 London 2019 World Para Swimming
辻内、予選のスタート。やや深く潜っている? 写真・安藤理智

「ドルフィンキックが少なく早く掻き始めてしまったためにストロークが増え、最後の5メートルで失速してしまいました」。

では、予選よりもタイムを縮めた決勝のスタートは?

TSUJIUCHI Ayano (JPN) Women's 100m Freestyle S13 / Final / London 2019 World Para Swimming
奥のピンク色の水着が辻内。予選よりも水面に平行に近い形で入水できている 写真・安藤理智

「スタートから浮き上がりは予選よりもかなりスムーズにいきました。それが前半の28秒72というラップにつながった」。

決勝では前半50mをトップで折り返した。「山口くんの金メダルレースを見て、前半から飛ばしていけば後半どうにかなると思ってレースに挑んだ。最後の10mは自分でも悔しいくらい腕が上がらなかった。あそこでもし腕が上がっていれば1分を切れたのではないか」と悔し涙をにじませていた。

東京パラリンピックで開催される辻内のクラス(女子S13)での自由形種目は50mと400mのみで、今日は東京内定のかかるレースではない。「今日の泳ぎは、3日後の4×100m・49ポイントリレーにつなげたいと思います」と”彩野スマイル”を光らせた。

仲良しの大先輩、成田真由美選手(S5/横浜サクラスイミング)に塗ってもらったピンクのフットネイル。「水着に合わせてもらいました!」 写真・久下真以子

(校正 望月芳子)

この記事にコメントする

記事の訂正はこちら(メールソフトが開きます)