関連カテゴリ: Tokyo 2020, WWRC 2019, イベント, デイレポート, 取材者の視点, 周辺事情, 国際大会, 地域, 夏季競技, 東京, 観戦レポート, 観衆, 車いすラグビー — 公開: 2019年10月18日 at 12:52 AM — 更新: 2019年11月8日 at 8:50 AM

「大輔コール」に包まれて…日本、開幕2連勝!~車いすラグビーワールドチャレンジ2019・DAY2~

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「Try! No.7、池崎、大輔!」

「Well done! No.21、池、透暢!」

トライが決まるたびに会場DJのコールが響き渡る、「車いすラグビーワールドチャレンジ2019」(東京体育館・10月16日~20日)。

大会2日目の17日はその選手コールに、会場全体の子どもたちが加わった。

「池崎!」とDJがコールすると、「大輔ー!!」と叫ぶ子どもたち  写真・久下真以子

今大会は、東京都教育委員会や渋谷区教育委員会を通じて都内の公立学校に対して観戦招待を行っており、17日は小・中・高校生37校5000人余りが駆け付けた。

このうち杉並区立杉並第三小学校の子どもたちは、事前に学校の授業でエース・池崎大輔(3.0)のビデオを視聴済み。会場入りすると、すぐに池崎を見つけると同時に「あ!池崎選手だ!」と試合前から興奮気味だった。

「池崎選手、すごくかっこいい!」とコートを見つめる杉並第三小の児童 写真・久下真以子

この日は世界ランク6位のフランスと対戦。第1ピリオドで14-11とリードすると、第2ピリオドでは25-18と7点差まで広げて折り返し。対するフランスも33番のSebastien Verdin(3.0)や21番のJonathan Hivemat(3.0)のトライで粘り、終盤までなかなかそれ以上の点差を広げることはできなかったが、51-42で日本は2連勝を飾った。

大会を通して会場DJを務めるDJケチャップさん 写真・久下真以子

試合中、スタジアムDJを務めるDJケチャップさんが、マイクを通して会場の子どもたちに提案をした。

「選手たちがトライを決めたら、一緒に名前をコールしよう」。

サッカーの試合のスタメン紹介などのように、会場の一体感を作るため。そして、子どもたち自ら名前を呼ぶことで選手に感情移入をしてもらおうという狙いだった。

「JAPAN」と書かれたカードを持ち、日本のトライに沸く杉並第三小の児童 写真・久下真以子

「池崎!」とコールすると、「大輔!」と子どもたちが答える。

16トライを決めた池崎にはその「大輔コール」が何度も繰り返され、会場のボルテージは最高潮に達した。中には「大輔、大好きー!」と叫んでいる子どももいたほどだった。

「大輔、大好き!」と繰り返す児童。何度も立ち上がって叫んでいた 写真・久下真以子

試合後、DJケチャップさんは「すごく感動した。この大会はゴールじゃなく通過点、来年のパラリンピックも通過点。こうやって選手の名前覚えてもらって距離を縮めて、応援が文化になってほしい」とコメント。

池崎は「こんなに”大輔”って呼ばれることないですよね。たくさんの声援の中で試合ができることが本当に幸せ」と笑顔がこぼれた。

選手とスタンドの絆が日本の力になることを改めて実感した瞬間だった。

池崎大輔(3.0)。「すごく歓声が聞こえて力になった。もうウルウルしながら走ってました」 写真・久下真以子

 

【大会2日目の試合結果】

第1試合 日本 51-42 フランス

第2試合 カナダ  54-61 オーストラリア

第3試合 イギリス 57-35 ブラジル

第4試合 アメリカ 60-40 ニュージーランド

(校正・佐々木延江)

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