関連カテゴリ: DUBAI 2019 WPA, 取材者の視点, 国際大会, 地域, 夏季競技, 東京パラムーブメント, 陸上 — 公開: 2019年11月9日 at 9:36 PM — 更新: 2019年11月10日 at 9:51 AM

髙田千明が東京パラ内定!「メダル、手が届く範囲にある」

知り・知らせるポイントを100文字で

投稿はこちら(メールソフトが開きます)

女子走り幅跳び T11、高田千明の跳躍 写真・吉田直人

ドバイ2019世界パラ陸上競技選手権大会は3日目の11月9日(土)、女子走り幅跳びT11決勝に髙田千明が出場。自己ベストを更新する4m69で4位に入賞し、東京パラリンピック内定を決めた。

自己ベスト更新でパラ内定

「子供と楽しくご飯を食べられそうです」。4位入賞の感想を笑顔で語った髙田。夫でデフリンピック陸上選手の裕士さんと、長男諭樹さんもスタンドから勇姿を見守った。今日は1本目の跳躍で自己ベスト更新の4m65を出すと、最終跳躍ではその記録をさらに上回る4m69をマーク。世界選手権の舞台で自身の記録を打ち破った。

スタンドで高田千明を応援する裕士さん、諭樹さん 写真・吉田直人

ボーダーラインの4m80cm

だが、今大会ではメダルを狙っていた髙田。レース後は、喜びとともに冷静に跳躍を分析する。「1本目から65(cm)を飛ぶことができて「いける」と思いましたが、なかなか記録は伸びませんでしたね。最後の跳躍は70(cm)跳んで帰りたかったんですが、あと1cm届きませんでした」と悔しさを滲ませた。

悔しさの背景にあるのは世界レベルとの比較だ。今大会で金メダルを獲得した中国選手は4m92。メダルに食い込むには、最低でも4m80ラインが鍵になりそうだ。これについて髙田は「手が届く範囲にあるなという感触です。全体的に50−60(cm)でアベレージが固まってきました。ここから(身体)に刷り込んで調整すれば、メダル圏は行けると思っています」と意気込む。コーラー(ガイド役)を務める大森盛一コーチも「最後の踏切でどうしてもよれてしまうところがある。いま70−80%の出来を100%に近づけていきたい」と今後について語った。

「今日は子供にメダルをかけてあげたかったです。メダルは東京パラまで取っておくという神様のお告げかな」と本音をもらした髙田。メダルまであと約10cm。家族の思いをのせて、渾身のジャンプよ届け。

(校正・佐々木延江、写真協力・吉田直人)

この記事にコメントする

記事の訂正はこちら(メールソフトが開きます)