AsianParaGames, INCHEON 2014, 夏季競技, 観戦レポート, 陸上 — 2014年10月25日 at 6:47 PM

打ちのめされた、会心のレース! ー車いす1500M・T54ー

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車いす陸上・男子1500M・T54、ラスト300M地点を走る樋口政幸(バリストライド) 写真・越智貴雄

車いす陸上・男子1500M・T54、ラスト300M地点を走る樋口政幸(バリストライド) 写真・越智貴雄

10月24日、2014仁川アジアパラ最終日。樋口政幸(35歳・バリストライド)は1500M・T54の決勝に出場した。
1500Mでは、スイスの王者マルセルに継ぐ世界ランキング2位の樋口。しかし、今大会最初の21日の5000Mでは3位、昨日23日の800Mはアジア勢を相手に6位に終わっている。

マラソン界でも世界で活躍してきた樋口は、フォームや持久力など、走力は世界トップの自信があった。このレースでもシーズンベスト、パーソナルベストともに樋口は他の選手のトップにいた。

レーススタート。2レーンからイン側の2番手をキープする作戦は思い通りで、順調に運んでいた。それが、ラスト100Mの直線からごぼう抜きにされ、追い抜いていった選手はそのままゴールへ。樋口は7位に終わった。

前日「(1500Mは)800Mよりは、行けると思う」と、話しつつ、一抹の不安がよぎっていた。5000M、800Mと今大会を走って、樋口はすでにアジアの状況を理解していたことだろう。「4年前とは状況が違う。世界大会よりアジア大会のレベルのほうが高い!」という状況を、1500Mではさらに正確に把握することになった。

4年前のアジアパラ広州でのマラソンで、日本人が多くチームワークでタイの選手を翻弄した。自転車レースの要領だった。今年はマラソンがなく、代わりに、トラック種目で人数の増えたタイ勢に、樋口はターゲットにされた形となった。

「今シーズンは、この大会に向けて、うまく調整し、持てるものを出しきった。打ちのめされた、会心のレースだ。相手は集団での練習をしてきている。途中、揺さぶりも激しかった。さらにラスト100Mまで力を溜めていた。また、HONG Suk-Man(韓国)も自分より反応がよかった」と、レースを振り返る樋口。まだまだ、負けるつもりはないが、今はショックが大きい。

来年のドーハ(カタール)でのIPC陸上世界選手権が樋口の次の目標になった。ドーハが終われば、そこから、リオパラリンピックまでの1年が始まる。