IPCクロカン・ワールドカップ旭川大会、全競技終了。新田「市民の力で大会ができた」

by
10kmフリーで優勝した、ルシャン・ミネグロフ(RUS)の走り 写真:越智貴雄

10kmフリーで優勝した、ルシャン・ミネグロフ(RUS)の走り 写真:越智貴雄

2月19日、IPCクロスカントリースキーワールドカップ(第2戦・旭川)は、5日目を迎え、男子ミドル・ディスタンス(10km)フリー、女子ショート・ディスタンス(5km)フリーが行なわれ、すべての競技が終了した。
ソチパラリンピックから約1年が過ぎ、参加選手は3年後の2018年ピョンチャン(韓国)に向けスタートのシーズンであり、多くの選手はリラックスして競技にのぞんでいた。

男子スタンディングで優勝したのは、昨日のスプリント・フリーで転倒した(6位)、ロシアのルシャン・ミネグロフ(LW8)がリアルタイム25分85、計算タイム24分82で優勝した。「すべてのレースでの表彰」を目標にしつつも、序盤は振るわなかったルシャンは、「今日は転ばすに優勝できた。100%出し切ったレースではなかったが、勝つには、練習あるのみと思う」と話してくれた。ルシャンは22歳で、オリンピック選手らが通うカザンの大学で学んでいる。

昨年ソチで強さを見せつけたロシアチームは、ここ旭川でのレースでも、フランスのダビエ・ベンジャマン(2位)と闘いながら、つねに複数の選手で表彰台を飾ることができた。最終日3位は昨日のスプリントで優勝したブラディスラフ・レコムチェフだった。

女子スタンディングは、4人の選手が出場、競技5日間の表彰台は同じ顔ぶれだった。ロシアのエカテリーナ・ルミヤンチェバが3回(5kクラシカル、1kmフリー、5kmフリー)で、カナダのブリトニー・フダックが2回(1kmクラシカル、15kmクラシカル)の優勝を果たした。日本の阿部友里香(日立ソリューションズJSC)は、1kmクラシカル、15kmクラシカル、1kmフリーで2位。5kmクラシカルと最終日5kmフリーで3位と連日の表彰台で笑顔を見せてくれた。

シッティング女子は、アメリカのオクサナ・マスターズ(25歳)が優勝。男子は5日連続優勝を期待されたアンドリュー・ソール(USA・34歳)は4位だった。

ブラインド男子は、日本の高村和人(B1/岩手県立盛岡視覚支援学校・32歳)が3位で表彰台にあがった。

ホームとなる富沢コースで念願のワールドカップとなった、ベテラン新田佳浩(日立ソリューションズ34歳)は、「コースに雪が少なく、大変だったが、市民の力で大会ができた。毎日の応援があり、選手は日々レースに全力を出すことができたと思う。とくに、旭川や美幌の子供たちには、障害があってもスポーツっていいよね、と知らせることができたのは何よりだった。自分にとっては、ケガのため出遅れたレースだった。3年後、もう一度、金メダルを争いたいと思った、きっかけの大会となった」と、大会を振り返って話してくれた。

この後、日本チームの選手たちは、3月7〜8日・長野でのジャパンパラリンピック、1ヶ月の練習期間を経て、ワールドカップ最終戦・ノルウェー大会に参戦する。

アジア初となった旭川でのIPCクロスカントリースキー・ワールドカップは、全ての競技が無事終了した。