関連カテゴリ: SOCHI 2014, アルペンスキー, コラム, 冬季競技, 技術解説 — 公開: 2014年3月13日 at 1:04 AM — 更新: 2022年3月10日 at 8:57 AM

チェアスキーのサスペンションについて

知り・知らせるポイントを100文字で

チェアスキーのサスペンションにはF1のコーナーリングと同等の4G(重力の4倍)の遠心力がかかっている。タフな(体力と精神力を削られる)レースをチェアスキーヤーは戦っている。

ご覧になった方もおられるかも知れませんが、先日、NHK総合テレビの「あさイチ」に出演して、特集コーナーのコメンテーターを務めてきました。
ソチパラリンピックに関する、以下の3つのテーマでしたが、
・世界最強の布陣!男子アルペンスキーの選手たち
・バイアスロン・久保恒造選手 家族で目指す“金”
・被災地から初出場の女子高生 阿部友里香選手
この中で特に、わたしは、チェアスキーにかかる遠心力の強さについて、お話ししました。ぜひ、こちらでも知っていただければと思い、ご紹介いたします。
これからのソチパラリンピック、アルペンスキー観戦に役立つことでしょう。

わたしは、チェアスキーのサスペンション開発に関わってきました。
各選手の好みに合うばねを検討していく中で、フルボトム(サスペンションが沈みきった状態)では、4G(重力の4倍)の力が加わっていることがわかりました。

実際のレースではサスペンションが「沈みきっている」ため、それ以上の力が加わっていると考えられます。
自動車レースのF1マシンがコーナーに入った際、遠心力は5Gの力がかかっていると言われていますので、チエアスキーヤーたちは、F1マシンと比べても、ほとんど変わらない遠心力と戦っているということになります。
こういった事からも、彼らのレースがどれほどタフなのか、ご理解頂けることでしょう。

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