パラフォトニュース
記事掲載日:2003/12/02

共生フェスタ、パラフォト展、開催にあたって

あいさつ文一覧
(敬称略 リンク先に本文があります)
松下准文/大阪市立総合生涯学習センター所長
越智貴雄/写真家
森田和彦/パラフォト理事


ごあいさつ

「あしたをつくろう!共生フェスタ」の開催にあたりごあいさつを申し上げます。
1975(昭和50)年12月9日、国連総会決議として「障害者の権利宣言」が採択されました。そして1981(昭和56)年を「国際障害者年」とし、「完全参加と平等」をテーマに世界的規模でさまざまな啓発活動が取り組まれました。
それを記念して12月9日を「障害者の日」と定められました。
日本においては、1993(平成5)年「障害者基本法」が策定され、基本法の公布日である12月3日から9日(障害者の日)までの1週間を障害者週間と定めて国連の提唱する「全ての障害者の人たちの完全参加と平等」社会の実現にむけ、さまざまな啓発活動に取り組むことが求められています。
当総合生涯学習センターでは、多くの市民団体と協働で、重要な人権課題である障害者の課題について、参加者とともに考える機会づくりとして、今回のイベントを企画いたしました。
催し物もいろいろ開催いたしますので、ぜひ多くの方々のご来場をお願い申し上げます。

2003(平成15)年12月3日
大阪市立総合生涯学習センター所長 松下准文


魂の瞬間(トキ)

パラリンピック、そこには「しょうがい」という文字は存在しない。
目の前にあったのは「人間」そのもののすばらしさ。向こう側にあったと思っていたものが、実は自分自身の中にあった。世界がものすごい勢いで広がった。
 激しいぶつかり合いや転倒に驚いた。選手達が見せる一瞬の力や表情に圧倒された。魅了された。
そして全てをつつみ込むように見守る家族やボランティア。世界中から声援を送る人々。
人間のつながりに感謝した。心が優しくなった。あたたかくなった。
めまぐるしく変わりゆく時の中で、一人でも多くの方に、この「瞬間」を感じていただけたらという願いを込めて・・・。

写真家 越智貴雄


開催にあたって

 パラリンピックをはじめとする障害者スポーツの分野では、新聞・テレビなどのマスメディアを通じ、障害を強調した報道がこれまで繰り返されてきました。また、障害者を取り巻く環境は、医療や福祉の問題として切り離され、知識や経験のない多くの大衆からは遠い存在でした。
 パラフォトは競技スポーツとしてパラリンピック取材に取組み、プロカメラマンやライター、編集者、大学生、主婦、会社員、エンジニアなど組織や立場を超えた取材チームで数多くの取材・配信を行いました。福祉やリハビリテーションの専門的な知識を持たない取材チームが体験する、驚きや感動を大切にすることで、多くの反響を呼ぶと同時に、社会や個人が抱えるバリアを乗り越えてきました。
 その経験を踏まえてパラフォトがこれから目指すものは、選手をはじめとして、関係者や専門家、障害者スポーツに関ろうとしているさまざまな方との対話と交流です。身心の差異や立場の違い、取材者自身の無知、そうした状況を乗り越えて交わされる言葉や視点を、できる限りストレートに伝え、小さなきっかけを広げるために、ねばり強く対話を続けていきます。また、ホームページと写真展は、コンテンツであると同時に、選手や大会関係者、Webサイトに訪れる方、写真展に足を運ぶ方、さまざまな人々の交流の場でもあります。私たちもその輪の中に入り、お互いの理解が自然に深まっていくことを願っています。

(森田和彦)

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