Paraphoto 特定非営利活動法人 国際障害者スポーツ写真連絡協議会

9月24日 (07:02)

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【自転車】 タンデム・タイムトライアル競技で、大城・丹沢ペアが4位、葭原・大木ペアが6位に

フリーライター・武藤歌織

 アテネパラリンピック大会で22日、トラックでの自転車タイムトライアル競技で、大城竜之・丹沢秀樹ペアが1分5秒915で4位、葭原滋男・大木卓也ペアが1分6秒929で6位に入った。
 優勝は、オーストラリアのビドル、スチュワート・ペアで、タイムは1分5秒141。
 この競技の世界記録は、1分4秒995で、これは葭原・水澤ペアがシドニー大会で打ち立てたもので、今回はその記録は更新されなかった。

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 大城竜之選手(写真上・後方、前方はパイロットの丹沢秀樹選手)に試合後、話を聞いた。
 「小学校高学年から網膜色素変性症で見えにくくなり、みんなが自動車免許を取っているのに、自分は取れなくてつらい思いをしたことがあり、自転車なら車みたいにスピードが出せるので、自転車で思いっきり走ってみたいとやるようになりました。
 好奇心があり、いろんなスポーツをしましたが、自転車が一番きつい。でも、終わったあとに一番爽快感があります。視覚に障害があるとどうしても弱気になってしまう。トレーニングもきついけど、見えないつらさよりは楽。夢中になれるスポーツがあると、目のつらさも忘れられます。
 日本では1分6秒くらいのタイムでした。でも、目標は高く持たないと、それ以下にしかならないから。ここ一カ月の合宿はよいタイムがでていたので、これならいけると思っていたんですが。
 4位ですか?惜しい。しょうがないですね。自己ベストがでたから、まぁいいかといったところです。欲がでちゃいますが」と、悔しがった。

photo また、葭原滋男選手(写真左、右はパイロットの大木卓也選手)は、「今回は、プレッシャーで押しつぶされそうでした。選手のみんなが自分の記録を目指してトライしているのがわかっていますし、他の国の選手やコーチが、昨日のスプリントの結果をみて、今日は楽しみだとか言ってきたので。逃げ出したかったけど、でも、動けないんですよ。終わったときに、プレッシャーから開放されて、自然に涙が出てきて、今、すごい開放感です。
 今回は、日本では8秒台だったので、全然自信をもってスタートラインに立てなかったですね。結局、自分の記録はやぶられなかったんでホッとしているんですけど、あの記録は自分しか破れないと思っていまして、今回破れなかったんですが、4年後に僕が破れるとは思えないので、次の僕を目指してがんばっている日本の選手が記録を塗り替えてくれればうれしいです」と語った。

【文・撮影/武藤歌織】

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