Paraphoto 特定非営利活動法人 国際障害者スポーツ写真連絡協議会

9月24日 (07:26)

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【ゴールボール女子】フィンランドに金星、決勝への望みつなぐ

フリーライター・武藤歌織

アテネパラリンピック大会−23日
 ゴールボール女子日本代表は、予選リーグ第5戦をフィンランドと戦い、2対1で辛勝し、決勝進出への望みをつないだ。
一球たりともゴールを割らせないとの堅い守備の日本に、一回り大きな体格のフィンランドが重たいクロスやストレートを投球してきた。さらに、フィンランドは、フェイント攻撃を仕掛け、例えば、レフトの選手が大きな足音を立てた隙に、ライトの選手が速球を投げる、また、わざと中央でボールの音をさせてからサイドに寄り投球するなどの攻撃をした。
 しかし、互いに声を出して守備位置を確認し、取りこぼしのないよう集中力が途切れないよう丁寧な試合運びをして、金星を射止めた。

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 日本の布陣は、センター浅井三重子選手、ライト小宮正江選手、レフト直井由紀選手。
 前半1分20秒、直井由紀のストレートをセンターが足に当てて後ろに弾ませ、サイドの選手もセンターよりに飛んでいたためフォローができずにゴール。日本が先制点を獲得した。
 フィンランドがレフトに投球を集中させてきたため、後半は、レフト小宮、センター浅い、ライト直井由香の布陣で臨んだ。
 後半ますますフィンランドの速球攻撃が、レフトに集中し、7分48秒、小宮の頭から飛んだセーブは手にあたったものの後ろに球がこぼれて同点にされた。
 しかし、残り20秒、小宮の執念の投球は、フィンランドのセンターからこぼれて、フィンランドのゴール右隅に転がりこみ、2対1と勝利をものにした。
 試合終了と同時に、ベンチで一緒に戦った選手らもコートに集まり、喜びの歓声をあげた。

 日本代表チームのコメントは次のとおり。
 江黒ヘッドコーチ「センターの守備範囲がほかよりやや狭かったので、手や足に当てて弾かせて入れる作戦でいきました。レフト攻撃をしてきたので、小宮レフトで対応しました」
 小宮正江選手「本当によかった。ビデオでみて、フィンランドは、いろんなことをやってくるとわかっていたので、一本一本をきちんと抑えて、何とかしたいと思っていました。私が一本やられたので、やり返そうとがんばりました。3人の力が一つになり、ベンチの仲間も一緒にしっかりとつながったてよかった」。
 センターの浅井三重子選手「足音とか、声とか、わざと音を立てたりされたけど、投げる時のチャラっという音に集中して、惑わされないようにしました。失点が減っているのでよくなっています」
 増田徹監督「明日のオランダ、ドイツに勝たないと、意味がない。選手は疲れているが、気持ちは向かっています。5年前にフィンランドと戦い5対0で負け、世界の壁を思い知らされたことがありました。それを思うと、日本の実力は着実に上がったと確認できました」

【文・撮影/武藤歌織】

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