Paraphoto 特定非営利活動法人 国際障害者スポーツ写真連絡協議会

9月28日 (19:44)

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水泳成田選手7つ目の金メダル

ライター・角田麻子

 パラリンピック最終日を前に、ようやく話題の成田選手を見に競泳会場へと足を運んだ。
 それまで車椅子チーム競技をメインに見ていたので、個人種目はまた違った雰囲気でなかなかいい。
 しかも会場は大盛り上がり。観客は満員、プレスもわんさか。
 障害レベルによって細かいクラス分けがあり種目も多いだけに、メダルも量産されるから、世界各国記者も「母国のメダリスト」記事に大忙しといったところだ。
 
 しかし、水泳競技が他と断然違うのは、障害者が障害を持ったありのままで競技をするということ。義足をつけて入場した選手も、プールのスタート台の前にくれば義足をはずす。
 細かく障害レベルのクラス分けがあるものの、両足が膝から下がない選手、両腕が肩からない選手。生まれつきの病気で右手右足だけが成長しないで小さいままの選手、車椅子から立ちあがれない選手…。数えあげたらキリがないほど、各選手の障害の状態は違う。

 大勢の観客の前で、水着一枚の今ある自分の肉体を見せ、そこで自分の身体能力だけで勝負をする。
 両手のない選手は、バタフライの要領で足だけ使って早いスピードで泳ぐし、下肢が麻痺した選手は、腕だけで泳ぐ。
 実際見た目で「この人は障害が軽いんじゃない?」と思ってしまうこともある。成田選手は、下肢が麻痺で、左手の一部も動かないとのことだが、上半身だけの泳ぎは華麗といってもいいほどきれいで力強く、「障害」を感じさせないほど。
(多分一緒に泳いでも、私のほうが遅いと思うし)

 成田選手も「メダルの数にはこだわらない」と繰り返し言っていたが、比べることのできないそれぞれの障害を持ちながら、自分の力を出しきってベストを尽くすことが、一番価値のあることなんだと思う。
 彼女はこうした大舞台で新記録を出す、その力こそが金メダルなのだ。

 自分に諦めないで戦い続ける。

 障害があろうとなかろうと、スポーツというものの根源を見た気がした。

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