パラフォトニュース
記事掲載日:2004/02/05

大日方選手が2個目の金、長谷川選手も2個目の銅を獲得

photo日本チームの快進撃が止まりません。大会5日目の今日(2月4日)も、金メダリストを含むふたりのメダリストが誕生しました。大日方邦子選手(LW12/2)がスーパーGに続く2個目の金メダルを獲得。そして、同じくスーパーGのメダリストである長谷川順一選手(LW10)も、2個目の銅メダルに輝きました。

今日行なわれた種目は、昨日と同じくジャイアント・スラローム。当初より予定されていた女子に加えて、昨日順延となった男子チェアクラスの競技が実施されました。朝10時から始まった1本目で、大日方選手はまずトップに立ちます。2位につけたキンバリー・ジョーンズ選手(カナダ)とのタイム差は、およそ1秒6。絶対の安全圏とは言い難いアドバンテージです。そして2本目、今ひとつリズムに乗りきれない大日方選手は、前半で早くも1本目の貯金を使い切りそうになり、さらにコース中盤ではスキーを大きく浮かせてしまいます。しかし、すばやいリカバリーを見せると、その後は本来の滑りに戻り、積極的にアタック。その結果、合計タイムでトップの座を守り切ることに成功しました。(写真 大日方選手の滑り)

photo1本目3位につけた長谷川選手も、2本目で順位を上げることはできませんでしたが、後続選手の追撃を振り切って、銅メダルを死守。スーパーGに続くメダル獲得に、喜びを隠しきれない様子でした。

今日の2個を加えて、日本のメダル獲得数は金3個、銀2個、銅2個となり、昨日並んだ長野パラリンピックの記録をあっさりと上まわりました。最終種目となるスラロームでも、さらなるメダルの積み上げが期待されます。

なお、ダウンヒルのトレーニング時に負傷し、ここまで2レースを欠場してきた森井大輝選手(LW11)は、ケガの回復が思わしくなく、今日のジャイアントスラロームへの出場も見合わせました。最終種目のスラロームへの出場も微妙な状況です。直前のワールドカップでも優勝するなど絶好調だっただけに、本人にとってもチームにとっても非常に残念な事態となってしまいました。3月にはまたイタリアへのワールドカップ遠征も控えているため、ここはじっくりと傷を癒やし、今回のメダリストたちを慌てさせる活躍をまた見せてほしいものです。(写真 長谷川選手の滑り)

photo大日方選手のコメント
「1本目は、急斜面の滑りが危なっかしいと思ったんですけれど、結果オーライ。緩斜面は、けっこう良いスピードで滑れました。2本目は、ちょっとリズムがとりづらくて、あまり好きなセットじゃなかったのですが、でも自分の滑りをすることだけを心がけました。斜面変化のところでちょっとスキーが浮いて、危ない場面があったんですが、気持ちを引かないようにして、身体を下に落として、とにかくスキーの上に身体を置くことを心がけてなんとか乗り切りました。(2個目の金メダルを獲って)やっぱりすごくうれしい。今日は朝から『絶対に行くぞ』という気持ちになっていたので、獲れて良かったです。スラロームでも、できれば良い色のメダルをもうひとつ欲しいですね」
(写真 2個目の金メダルを獲得した大日方選手)

photo長谷川選手のコメント
「2本目で、あと1秒は縮めるつもりだったんですけれどね。まだまだ世界の壁は高いです。銅色のメダルはもういらない。あとは金か銀ですね。でも、残る種目は(苦手な)スラロームですから、期待しちゃいけないでしょう。明後日は楽な気持ちで、楽しんで滑ろうと思っています」

(写真 表彰台の長谷川選手。中央は、ソルトレイク・パラリンピック四冠王のマルティン・ブラクセンターラー選手<ドイツ>)


写真1 大日方選手の滑り 写真2 長谷川選手の滑り 写真3 2個目の金メダルを獲得した大日方選手 写真4 表彰台の長谷川選手。中央は、ソルトレイク・パラリンピック四冠王のマルティン・ブラクセンターラー選手<ドイツ>=4日、オーストリア チロル州ヴィルシュナウ(撮影:堀切)


 →リザルト女子
 →リザルト男子


【堀切】

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