Paraphoto 特定非営利活動法人 国際障害者スポーツ写真連絡協議会

9月25日 (06:29)

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ストライカー

ジャーナリスト・平野誠樹

photo <アイルランド9番O HARA Alan選手>
アイルランドはイランに7失点を喫して予選3連敗。それでも最後までAlan選手はチームのストライカーとしてゴールを狙い続けた。その姿は痛々しくもあり、勇敢だった。7位、8位決定戦でも変わらぬ闘争心をみせてくれることだろう。試合後に、悔しさを押し殺して、笑顔でインタビューに答えてくれた。とにかく負けてしまって悔しいと一言。チームとして守りきれずに失点を重ねてしまったことが全てだったと。次の試合こそはもっともっと動いて、少しでも今日の試合より良いパフォーマンスをチームとして見せたいと意気込みを語ってくれました。最後にあなたはプロのサッカー選手ですかとの問いに、母国では牛乳の配達をしているそうだ。

photo <アルゼンチン9番 CONTE Claudio選手>
2試合連続アルゼンチンのCONTE Claudio選手に話しを聞くことができた。前の試合ではエースの10番Mario選手と絶妙のコンビーネーションで活躍して、チームも快勝した。ただその試合で10番のMario選手が退場してしまったため、次の試合出場出来ないのは非常に厳しいが、チームとしてMarioがいない分も結束力を高めて臨みたいと抱負を語っていた。その通り王者ウクライナと引き分けた。しかも残り10分の土壇場で2点返したのだ。準決勝進出を決める同点弾を決めたのが、CONTE選手だ。とにかく厳しいグループを何とか2位で突破できて最高にうれしいと。その上貴重な点を決められて言うことないと興奮気味に語ってくれた。何とか決勝にいけるよう頑張るのみと、母国では障害者の施設で働く小さなストライカーは最高の笑顔を見せてくれた

photo <ブラジル7番BRUZZI Fabiano選手>
貴重な追加点を決め、強豪ロシアを破る立役者になったブラジルのファンタジスタ、Fabiano選手は満面の笑みを浮かべインタビューに答えてくれた。第一声は、神様の後押しがあったから勝利を掴むことができたので、神に感謝するとブラジルらしいコメントだった。オリンピックで妨害されて金メダルを逃したブラジルのマラソン選手も、これは神が与えた試練なのだと言っていたのを思い出した。ブラジルの選手は神の存在を近いところに感じながら、試合に臨んでいるのだ。このゲームはゴールすることより、ロシアのストライカーの15番を抑えることが最重要事項だったそうだ。1点ロシアの15番に取られたものの、結果的に決勝点となる追加点をきめることができて感無量だと、充実した表情をしていた。恒例のあなたはプロ選手ですかと聞くと、デパートのエレベーターサービスをしているそうだ。皆、別の仕事を持ちながら、サッカーしているようである。

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