卓球, 東京 — 2019年8月3日 at 6:14 AM

国内初のパラ卓球国際大会で、世界のアスリートが集結!

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「ITTF PTT ジャパンオープン2019東京大会」が開催されている港区スポーツセンター

8月1日、国内で初めてのパラ卓球の国際大会「ITTF PTT ジャパンオープン2019東京大会」が東京・港区スポーツセンターで開幕。東京パラリンピック2020への前哨戦として、世界のトップ選手182名が、23の国や地域から日本に集結した。

39個の髪飾りで「サンキュー!」

2日に行われたのは、シングルスの決勝トーナメント。女子シングルス(車いすクラス5)では、リオデジャネイロ・パラリンピック代表で、世界ランク8位の別所キミヱが銀メダルに輝いた。キラキラの蝶の髪飾りで登場することから、「バタフライ・マダム」の異名を持つ。この日も「取材に来てくれた報道陣の皆さんに、サンキューです」との感謝を込めて、39個の髪飾りを着けて会場入り。観客の注目を集めた。

女子シングルス(車いすクラス5)で銀メダルを獲得した別所キミヱ

初日は2連勝と好成績でスタートした別所。この日は1セット目を取り、良い流れでリードするも、その後、韓国JUNG Young Aの攻撃におされ、試合は1−3で終了。優勝には届かなかった。「いい調子で1ゲーム取ったんですけどね。でも頑張れば勝てる相手だというのが分かったので、この負けは、次につながる負け」と納得の様子で語った。

初めての自国開催については、「2020年に向かっての大きな一歩。昨日は野球部の学生さんが声をかけてくれました。71歳でも頑張っている人がいるんだと、パラ卓球の楽しさを伝えられてうれしい」と日本でのプレーに喜びを語った。

日本のエースは銅メダル

男子シングルス(立位クラス9)では、同じくリオパラリンピック代表で世界ランキング4位の岩渕幸洋が、銅メダルを獲得。オリジナルの横断幕やマフラータオルを手にした応援団が駆けつけるなど、大勢の観客が試合の行方を見守った。初日の予選リーグを3戦全勝し決勝トーナメントに進んだが、この日は、オーストラリアの強豪MA Linに1−3で敗れ、決勝進出とはならなかった。

3、4セット目に相手に押された岩渕。「流れが悪い場面でその流れを切れなかった。攻撃力は課題になると思う。守りに入るのではなく、攻めの姿勢で試合に出ることを目指したい」と振り返った。具体的な強化のポイントは、バックハンド。今日は「(ボールを)起こすのが高くなってしまった。低い球で打ち返して、次の球は上から打てるようにプレーできると幅が広がるんじゃないかと思います」と今後の課題を語った。

多くの観客が見守った岩渕の試合。「東京パラリンピックに向けて良いイメージができました」と語った。

一方、対戦相手となったMA Linは「結果に満足しています」と笑顔を浮かべた。北京パラリンピックとロンドン・パラリンピックでは金メダルを獲得したチャンピオンで、現在はオーストラリアに国籍を変更しプレーしている。岩淵については「前回戦った時よりも、とても進化している。素晴らしい選手」と感想を述べた。

北京、ロンドンと金メダルを獲得したオーストラリアのMA Lin

7年ぶりに喜びひとしお

7年ぶりの金メダルに輝いた選手もいた。男子シングルス(立位クラス10)で金メダルを獲得したのは、垣田斉明だ。昨年10月のアジアパラ 競技大会では強豪・中国を破り団体金メダルを獲得した垣田だが、個人としては7年ぶり。試合後は汗を拭うのも忘れて、喜びを爆発させた。

これまで基礎的な反復練習が多かったが、フォアーとバック、さらには蛇行を織り交ぜた不規則な練習を取り入れることで、試合を想定した動きに磨きをかけた。「練習通りにやればできるんだ、という自信につながりました」と手応えを感じた様子。現在、世界ランクは24位だが、「まずは15位までに上げたい。もう後がないので優勝するつもりで頑張りたいです」と今後の国際試合への意気込みを語った。

大会は8月3日まで。最終日は、団体戦男女の予選リーグと決勝トーナメントが行われる。入場無料。パラリンピックに向けた戦いと、世界最高峰のプレーを間近に見られるチャンスだ。

男子シングルス(立位クラス10)で金メダルを獲得した垣田斉明

(編集・校正 望月芳子)