千葉, 取材者の視点, 夏季競技, 野球 — 2020年12月24日 at 3:54 AM

身体障害者野球大会『小笠原”ミニ”大杯』コロナ禍で照らされた一筋の光

11月8日、千葉県市川市の千葉県立特別支援学校市川大野高等学園で「身体障害者野球」の交流大会が開催された。

小笠原ミニ大杯バナー

身体障害者野球大会 通称「小笠原ミニ大杯」が開催された(写真:白石怜平)

義足や腕の欠損など、身体にハンデを持った選手たちがプレーする野球で、この日は東京・千葉・埼玉から4チームが集まり交流大会が行われた。

約40年の歴史を持つ身体障害者野球

身体障害者野球は、1980年代前半から現在まで約40年の歴史がある。

1981年、岩崎廣司氏(故人)が身体障害者野球チーム「神戸コスモス」を創設したのがルーツ。以前、病院へ慰問に訪れた福本豊選手(当時:阪急ブレーブス)と交流したことがきっかけで有志を募り、チームを結成した。

1993年に岩崎氏を初代理事長とした日本身体障害者野球連盟が創設され、活動は全国に広がる。

2020年現在、連盟に加盟しているチームは29都道府県・37チーム。競技人口は950人を超えた。

身体障害者野球は現在パラリンピックの種目には入っていないが、2006年から日本の提案により、世界身体障害者野球大会が開催されている。野球の世界大会であるWBC(World Baseball Classic)の翌年に行われており、「もう一つのWBC」と呼ばれている。

参加可能選手は身体障害者手帳を所持する肢体不自由者で、療育手帳所持者も1チームの人数制限ありでの対象となる。障害の度合いによるクラス分けや年齢・性別による制限はない。(現在は聴覚・視覚・内部・言語障害者の登録は不可)

ルールは、健常者の野球と異なる独自のものが一部存在する。

バント・盗塁・振り逃げは禁止。加えて、打者が打ったら代わりに打者走者として走る「打者代走制度」がある。

主に下肢障害の選手が適用しており、お互いの障害を補い合えることが身体障害者野球の魅力の1つである。

連盟主催の大会は通常、5月にほっともっとフィールド神戸で開催される選抜全国身体障害者野球大会を始め、11月に兵庫県で行われる日本選手権大会、その予選を兼ねた公式戦が各地域で9月に開催される。

しかし、2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響により、連盟主催の大会は全て中止となった。

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