関連カテゴリ: IDクラス, ジャパンパラ, ジャパンパラ水泳, セレモニー, デフスポーツ, ブラインドスポーツ, 切断者, 夏季競技, 横浜, 水泳 — 公開: 2024年5月4日 at 5:03 AM — 更新: 2024年5月8日 at 4:02 PM

パリパラへの国内最高峰・2024ジャパンパラ開幕。日本代表が活躍!

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5月3日、横浜国際プール(横浜市)で2024ジャパンパラ水泳競技大会が開幕。パリ行きが決まった選手と共に、多くのパラスイマーが世界とつながる瞬間に挑んでいる。

国内最高峰のパラ水泳公式レースとして唯一予選・決勝方式で行われる「ジャパンパラ水泳競技大会」は5月3日、南井瑛翔(近畿大)が100m背泳ぎでのアジア記録01:04.76に更新したほか、日本記録6、大会記録9が更新された。

男子100m背泳ぎでアジア記録(01:04.76)をマークした南井瑛翔(近畿大学) 写真・秋冨哲生

レース初日、あらためてパリ2024パラリンピック日本代表推薦選手の壮行会が行われた。22人は、直前までの合宿でチームビルディングを行なった。

パリ2024パラリンピック日本代表(内定)選手のフォトセッションが行われた 写真・山下元気

石浦智美が12年ぶり100m背泳ぎの日本記録を更新

女子100m背泳S11(全盲)で、石浦智美(伊藤忠丸紅鉄鉱)は、予選で1:17.16の日本記録を樹立した。タイムは世界ランク3位相当で、この種目での12年ぶりの日本記録更新となった。

女子100m背泳ぎS11予選で12年ぶりに日本記録を更新した石浦智美(伊藤忠丸紅鉄鉱)右。ライバルの小野智華子(あいおいニッセイ同和損保)左を制して優勝した 写真・山下元気
女子100m背泳ぎS11を泳ぐ石浦智美(伊藤忠丸紅鉄鉱)「あくまでもメインは50m自由型ですが、前半・後半崩さずに泳ぐという高城コーチの指導が徐々に形になってきた」 写真・山下元気

辻内彩野S12で新たな水泳人生

また女子100m背泳S12では、弱視の2クラスのうちS13からより重いS12となった辻内彩野(三菱商事)は、あらたなパラスイマー人生を歩むこととなった。この日、100m背泳S12の予選と決勝で日本記録を更新した。

女子100m背泳ぎS12となった辻内彩野(三菱商事) 写真・山下元気

「健常からパラに移って水泳を始めた頃のような気分です」と、新たなクラスでの記録更新について感想を話していた。

山田拓朗を追いかけて

パリへ向けた節目となる今大会に日本代表内定選手が活躍する一方、岡島貫太(日本福祉大学)も、男子100m背泳S9予選で1.08.53の日本記録を更新した。岡島は昨夏のこの大会で引退したリオパラリンピック銀メダリスト山田拓朗から日本のS9クラスを受け継ぐ若手選手だ。惜しまれつつ行われた昨年9月の山田の引退レース(50m自由形S9)で山田を制したことで、名前を覚えたパラ水泳ファンがいるかもしれない。

日本の男子S9を受け継ぐ若手の岡島寛太(日本福祉大学)「山田選手は僕の目標です。彼のように世界で戦いたい」 写真・秋冨哲生

「予選では自己ベスト更新できましたが決勝で力んでしまい泡を掻いてしまうようなストロークになってしまった。山田選手は僕の目標です。彼のように世界で戦いたい。50mの自由形では、(パリパラリンピック日本代表)選考タイム26.29に届くよう、スタートなど細かい技術も大切になるので丁寧に泳いでいきたいと思っています」と話してくれた。

西田杏うれし涙

メインに取り組む女子50mバタフライS7で日本記録を更新した西田杏。今までの泳ぎは入水してから伸びて姿勢を正す時間があったが、いかにそこを短くし、キックではストロークテンポを上げていくことに取り組んだ。すべてうまくいき喜びの涙がこぼれたという。

女子50mバタフライを泳ぎ終えた西田杏(シロ)自身の日本記録を更新し36.62をマークした 写真・秋冨哲生

「ここにきてやっと自己ベストが更新でき、嬉しく涙が出ました。泳いでいる時集中していることがわかるレースだった。キックやキャッチを変えてきたがそれがハマり大ベストだった。ここで留まることなく、世界は強くなってくるので、私もS7の世界のライバルに負けないようもっと頑張りたい」

川渕大耀は400mでパリへ行く

男子400m自由形では、川渕大耀(宮前ドルフィン)がこれまでの泳ぎを変えて挑んだ。代表合宿を終え、パリでは今までのような個人の活動ではない、ということを学んだという。記録は4:24.84でベストではないが泳ぎを変えていく中ではまずまずだったようだ。

男子400m自由形S9スタート前の川渕大耀(宮前ドルフィン)「チームは安心しかない。パリでは400でいくと自分で決めたのでしっかりやりたい。日向選手の”気持ちで行く”という言葉を大事にしている」 写真・秋冨哲生

「選考会の時よりも泳ぎを変えて出ているので、タイムはある程度でも、どれだけ持つか、どこがうまくいかないかを見つけるのを大事に泳ぎました。(次に出場する)シンガポールのワールドシリーズでもタイムより良い泳ぎができるように頑張りたい」、また、パリに向けては「楽しみというより、緊張が大きい」と。オーストラリアのライバルを研究しつつ、高校生の試合に出ることも踏まえ、パリを見据えステップを踏んでいくようすを話してくれた。

大会は、4日、5日と続く。

(校正・中村和彦、地主光太郎)

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