3月27日、横浜みなとみらいスポーツパーク(マリノスタウン)で、障害のある人のサッカー7団体(7つのサッカー)のうち、横浜・神奈川地域のクラブチーム選手と、サッカー関係スタッフが集まり、来場者とともに障害者のサッカーを楽しむイベント「今までありがとう!大感謝祭!」が行われた。心配されていた天気も嘘のように晴れ、素晴らしい1日となった。
7つのサッカーは、アンプティサッカー、ソーシャルフットボール、知的障がいサッカー、脳性麻痺7人制サッカー、ブラインドサッカー、ろう者サッカーで、4月1日から日本サッカー協会に加盟して新たに「障がい者サッカー連盟」として発足する。
トークショーには、日本サッカー名蹴会会長・金田喜稔氏や、元日本代表・北澤剛氏、木村和司氏が迎えられ、エキシビションマッチには、障害の様々な選手が混ざり合うゲームが開催された。障がい者サッカーに携わる競技スタッフが企画運営、横浜市体育協会などの主催で開催された。
企画を担当した眞島哲也氏(電動車椅子サッカー)は、「自然に、障害のあるなしによらず、サッカーを通して気軽に集まることができてとてもよかったと思います。こういう風景があったら、ということが実現できた1日でした!」と、感想を話してくれた。
しかし、残念なことに、横浜みなとみらいスポーツパークは3月いっぱいで営業を終了する。電動車椅子サッカーは公式試合も体育館で行われるため、芝生でのプレーは初めてのことで選手たちはとても喜んでいたのだが、このイベントが最初で最後となった。
「とても良い場所で、市民に親しまれているのですが、10年という運営期間が設定されていて、継続や延長ということにはならなかった。とても残念なことです」と、主催スタッフのひとり横浜市体育協会の辻佑治氏も話していた。
2020年の東京オリンピックでもサッカー競技が行われる横浜。日本中がスポーツで盛り上がろうとするこの時期に、本当に、なんとかすることはできなかったのだろうか?
例えば、障害者のサッカー団体は、どこもとても熱心である。知られていない自分たちのサッカーを知らせるために長年活動し、今、ようやく一つになろうとしている。スペースの計画段階から、地域で、障害のあるなしを問わずに、選手を含むサッカーに関心・愛着のある人々が関わっていたなら、既存のスポーツの角度からだけではなく、バリアフリーの面からも重要性を増していたことだろう。2020を控えた今ならば、多様性のスポーツの実験場としても活用できる先進的な場となれたかもしれないと、強く感じた。
今回の名残惜しさを覚え、障害者のスポーツを入れていくことで、横浜のスポーツそのものがよりよい街への発展に貢献していくことを願う。