関連カテゴリ: Tokyo 2020, イベント, コラム, ボッチャ, 地域, 東京パラムーブメント — 公開: 2020年11月11日 at 12:20 AM — 更新: 2020年11月18日 at 11:52 PM

参加体験記:子どもプロデュースのボッチャイベント「WHO I AM HOUSE」で開催!

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11月3日、東京オリンピック・パラリンピックに向けて豊洲(東京都)に建てられた「WHO I AM HOUSE」にて、子どもたちが企画したボッチャ大会「TOMA CUP」が開催され総勢50名が参加、笑顔が溢れるスポーツ交流の場面となった。

参加者で記念撮影
ボッチャ大会参加者全員での記念写真

このイベントのリーダーとしてみんなの意見をまとめていたのは、運営メンバーの中でも最年少の賀川統馬くん(小学4年生・以下、統馬くん)。

開会式で挨拶する賀川統馬くん
今大会のリーダーと司会を務めた賀川統馬くんの司会で開会式が始まった。

彼を中心として、久我太一くん(小6)、安田晄太郎くん(小6・以下、晄太郎くん)、吉野天晴くん(小5)、星井佳緒くん(小6)、小野悠希くん(小6)の合計6名の子どもたちがオンラインでの打ち合わせを重ね、大会は大成功に終わった。子どもたちは、参加者のみなさんに楽しんでもらうため、受付から終了まで、自分たちも楽しみ、活躍していた。統馬くんの司会で開会式が開催された。

開催のきっかけについて、子どもたちの呼び掛け人・野島弘さん(トリノパラリンピック・アルペンスキー日本代表)が語ってくれた。

開会式で挨拶する野島弘さん
子どもプロデュースのボッチャ大会を企画したZEN主催者・野島弘さん。

「電車でGO」という企画で、統馬くんとお話していく中で、リーダーをやってもらいたいという思いが湧いてきた。そこで、ボッチャ大会を提案したけどコロナ禍で延期となってしまった。
オンラインでのお喋りクラブを開催する中でこの子どもたちが「OneTeam」になれたらいいなと思い、念願のボッチャ大会を開催することにしたんだ。これまでに、キャンプ、冒険などを一緒にこなし、成功させてきた。さらに成長にするために、みんなでボッチャを楽しもう!!」というわけだった。
(そんな野島さんのエピソードを聞いて、筆者もワクワクした。)

スペシャルゲストは、現役パラリンピアン森井大輝!

森井大輝とボッチャチーム
森井大輝 チェアスキー銀メダリスト。WHO I AMで語られる主人公の一人として等身大の写真が飾られていた。

スペシャルゲストの森井大輝(現役パラリンピアン 、チェアスキー銀メダリスト。野島さんの後輩でもある)からの挨拶は、「誰よりも楽しみたい!」と一言で力強い意気込みを語ってくれ、会場のボルテージは一気に上がった。

その後、チームリーダー、参加者、ボランティア(上智大学「GO Beyond」のメンバー)の自己紹介へと続いていった。準備体操は「GO Beyond」の大学生がリードして「パプリカ(米津玄師がプロデュースする、子どもも大人もいろいろ動きができるダンス)」をみんなで踊り、まずは体を温めた。

さあ、いよいよ、ボッチャ大会の始まり。おしゃれなWHO I AM HOUSEの床は、ボッチャ仕様の4面のコートに変身していた。カラフルな8色のマスクでチームに分かれ、総当たりのリーグ戦を通じて全部で28試合が実施された。

ボッチャ大会
ボッチャ大会のようす。

ここでも、各チームを引っ張ったのは、子どもたち。最初は、みんな慣れない様子のまま試合が進んでいった。試合が半分終わった頃に一度休憩。しかし、この休憩中のレクリエーションが、今回の大会の鍵を握っていた!

「相思相愛ゲーム」「イントロクイズ」を通じて、優勝チームには勝利と同様のポイントが加算された。これによりチーム成績は、混戦となっていった。

レクリエーションタイム
レクリエーションタイムに相思相愛ゲーム、イントロ当てクイズをリードする大学生ボランティア。

このレクリエーションをきっかけに、紫チームには変化があった。
チームには、スペシャルゲストの森井大輝選手も参加していたが、チームを率いたのはリーダーの晄太郎くん。どんな状況になってもチームを引っ張った彼の粘り強さでなかなか手の届かなかった一勝を手に入れた。

レクリエーションタイムのあとは、勝敗への緊張感がなくなったためか、遠慮なく、打ち解けた雰囲気のなかで、あっという間に時間が過ぎた。参加者全員が「チームの勝利」を目指すことを楽しみ、敵味方になった相手とのコミュニケーションもどんどん盛り上がる様子が印象的だった。
(筆者とカメラマンも本気で必死であった。。)

日が落ち、ゲームオーバーを迎え、閉会式となった。

試合の合間にコロナ対策のボール磨き
試合の合間には、コロナ対策でボールが磨かれていた。

久我太一くんより結果発表が行われた。
1位から3位のチームには、子どもたちから手作りの特性メダルの授与され、メダルを作った主催チームの子どもたちと、勝ったチームとで記念写真を撮影した。また今回は、様々な豪華賞が準備されており、景品の授与はチームリーダーによるくじ引きによって決まった。

勝ったチームには運営チーム手作りのメダルがかけられた。

野島弘さんより総評とZEN賞

「子どもたちは、今大会に積極的に参加してくれて嬉しく思います。こちらから頼むのではなく、子どもたちが主体的に手をあげてくれおかげで「OneTeam」になれました。また、子どもたちを支えて下さった親御さんの「勇気」のおかげでもあります。私より、ZEN賞の発表をさせていただきます。今回、最後までで諦めることなくチームを盛り上げ、チームの勝利に貢献した晄太郎くんに与えます」

ZEN賞とは、このイベントを盛り上げてくた子どもに贈られる野島賞のようなもの野島さんは晄太郎くんの粘り強さを認めて、次回のリーダーを引き受けないか?と持ちかけた。その提案は運営チームの子どもとして最も栄誉なことだ。

ZEN賞に輝いた安田晄太郎くん、野島さんが発表
安田晄太郎くんが閉会式で野島賞に選ばれたが、休んで来れなかった仲間を時期リーダーにしてほしいと。

野島さん「次回リーダーは、晄太郎くんにやってもらいたいんだけどうどうかな?」

しかし、受賞した晄太郎くんからは逆に提案があったのだ。

晄太郎くん「リーダーは、僕ではなく、今日体調不良で参加できなかったかおちゃんにプレゼントしてあげたいです」
”かおちゃん”とは小6の星井佳緒くんのことだ。体調不良で当日参加が叶わなかったが、準備で大きな貢献をしてくれた運営チームの一人。
野島さん「晄太郎くんはかおちゃんに対しての気持ちを組み込みたいということです。では皆さん、次回は、「KAO CAP」でいいですか?」と投げかけた。

参加者、会場が一体となり拍手で応えた。
次回は、「KAO CAP」に決定した。

統馬くんが閉会宣言を行い、運営メンバー全員がならんで参加者へ「ありがとうございました」とお礼した。

参加者一人一人に対しては、参加賞としてKAOちゃんが選んでくれた記念品が配られていた。自分ももらった。

最後は、参加者みんなで何度も記念撮影をして、ボッチャ大会は締めくくられた。

感想インタビュー編につづく

(編集・写真撮影 佐々木延江)

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