関連カテゴリ: BEIJING 2022, COVID‑19感染対策, パラアイスホッケー, 冬季競技 — 公開: 2022年3月13日 at 1:01 PM — 更新: 2022年3月13日 at 5:41 PM

最強アメリカを止められるか。初戦と同じカードで決勝戦へ

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北京パラリンピックのクライマックス、ランキング1−2を争うアイスホッケーチーム、カナダ、アメリカが今大会もタイトルを奪い合う。急成長を遂げた中国を制した2チームが真の勝者を競い合う

北京パラリンピック開幕翌日3月5日、アイスホッケー初戦はカナダ対アメリカの白熱した戦いから始まった。パラアイスホッケーがパラリンピックの種目とされてから、アメリカはソルトレイクシティを皮切りに過去4大会で金メダルを獲得、カナダはトリノパラリンピックで金メダルを獲得している。現在世界ランキングでもアメリカが1位、カナダが2位のこの国同士の戦いは、ホッケーというスポーツ柄、両国民が熱が入る一戦でもあった。

北京パラリンピック、アイスホッケー予選 アメリカVSカナダ 写真・中村manto真人

グループA予選1戦目、アメリカが圧倒的な強さを見せて5-0で勝利を収めた。カナダチームのキャプテンTyler McGREGORは、「1点取れば流れに乗ると思ったが、試合の中ではそうもいかないこともある。ただ、その結果だけに必要以上固執しない。この大会期間中にまだ向上できる能力があるという自信がある。」と語った。

一方アメリカのキャプテンJosh PAULSも「初戦に自分達の強さを示せたのはとてもよい。ただそれで満足していない、まだまだ成長しながら次の韓国戦に備える」と話し、ランキング1−2を争うチームだけに、両チームとも自分達の伸びしろに目を向けていた。

その後、アメリカは2戦目、韓国に9-1で快勝、準決勝で中国と対戦し、11-0でこちらも快勝し、決勝まで上り詰めてきた。
一方のカナダは、韓国に6-0で白星を収め、準決勝で再び韓国と対戦し、予選よりもよいスコア11-0で勝利した。両チーム共に、初戦の言葉通り、大会を通じての成長にゲームを進めてきたのが結果からも見えた。
3月12日には韓国と、開催国である中国の3位決定戦があり、4-0で中国が銅メダルに決定している。

カナダチームの応援。チーム関係者と思われる。  写真・中村manto真人

アメリカと、カナダの初戦と今までも幾度となく繰り返してきたこの試合を北京パラリンピックでも迎えることに、アメリカのBrody ROYBALは中国との準決勝に勝利したのち、カナダとの決勝戦を迎えることに「とてもワクワクしている。この時のために我々は準備しトレーニングを重ねてきた。この試合は、自分達が望んでいたものだ。今までの歴史上でも何度も戦ってきたし、カナダと試合を行うのはとても楽しい。」と答えている。

カナダのLiam HICKEYは、韓国との準決勝の後「チームメイト全員前を向いている。今回のカナダチームにはパラリンピック初出場の若い選手がたくさんいる。そういうメンバーが決勝戦を経験できることにワクワクしている」

チームを引っ張る年長者であり、レジェンドと呼ばれる今回で6回目のパラリンピック出場のBilly BRIDGESは初戦のアメリカとの対戦を振り返り「アメリカには、攻撃性が強くスケートが速い選手が多くいる。カナダは、それに対してカナダのやり方があり、フィジカルで防ぎゴールにつなぐといった自分達の色を出せなかったことが敗因だった」と振り返り、若手とベテランの混合したメンバーをチームにしていくことに苦労した一面も垣間みれた。

アメリカVSカナダ 予選にて 写真・中村manto真人

ただ、パラリンピックの試合を通じてそれも修正できたとし「このチームですばらしいことは、自分が何も言わなくてもいいということだ。4年間でこの試合のためにトレーニングを積んできた。自分達が尽くせるベストをここで出せばよい、誰もこの試合で無理せずいつもの試合をするだけだ。」と若手とベテランのポテンシャルに期待を寄せ、自身でも6度のパラリンピック出場でまだ手にしたことのない金メダルの獲得を目指す。

<アメリカVSカナダ予選の写真(Facebookページ)>
https://www.facebook.com/media/set?vanity=paraphotoclub&set=a.4862941207124503

(編集校正・佐々木延江)

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