関連カテゴリ: IDクラス, イベント, オーストラリア, 国際大会, 夏季競技, 女子, 横浜 — 公開: 2019年12月29日 at 10:32 PM — 更新: 2020年1月14日 at 7:49 PM

チーム競技で日本初の金メダル!知的障害の世界チャンピオン・女子バスケットボール日本代表祝勝会が開催された!

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今年10月にブリスベン(オーストラリア)で開催された「INAS Global Games Brisubane 2019(ブリスベン2019INASグローバルゲームズ/国際知的障害者スポーツ連盟(=INAS)主催」で、女子知的障害者バスケットボール日本代表が金メダルを獲得した。知的障害の団体競技では日本で初めての快挙であったが、あまり知られていない。

金メダルを獲得した、女子知的障害バスケットボール日本代表と祝勝会に訪れた人々

4名の日本代表選手と2名のスタッフを祝う祝勝会が12月28日、横浜で開催され、競技関係者、メディア、スポンサーが出席。あらためて勝利を祝った。

INASグローバル大会は、2004年・スウェーデンのボルナスで始まり、以後4年に一度開催されている。10月のブリスベンでは10競技が開催され、世界47か国1000人の知的障害のある選手が世界チャンピオンを目指して戦った。

女子3人制バスケットボールには、オーストラリアから2チームが出場したほか、フランス、イスラエル、日本の4カ国5チームが出場した。
日本代表は通常国内では5人制で練習しているが、代表合宿のみ3人制の練習を行って挑んだ。

4名の選手のうち前回エクアドル大会2位と出場経験のある角田マサコ(22歳・東京出身、つばさクラブ/パソナハートフル所属)以外は、キャプテン・子安みお(21歳・東京出身、つばさクラブ/パソナハートフル)も含め、初めての世界選手権だったが、一敗を許したオーストラリア・ゴールド以外には、実力差、速い攻防の切り替え、粘り強いディフェンス力を発揮して優勝することができた。
オーストラリア・ゴールドとの決勝戦では地元の応援に気持ちが焦るなか、課題が残る場面もあったが、14-13の1点差で勝利することができた。

一松倫子ヘッドコーチは「5チームによる予選で4チームの敵と8戦を戦った。大会直前の怪我で心配されたキャプテン(子安)も含め6人で時間を過ごした。生活面は悪い雰囲気になったことは一度もなく、楽しかった。その雰囲気がコートの中で生きたと思う。サポートに感謝しています」と言葉を述べた。

祝勝会での日本代表女子チーム選手4名。左から、キャプテン・子安みお(東京/つばさクラブ)、佐川美奈(神奈川/メイジャーズ)、角田マサコ(東京/つばさクラブ)、青柳唯(山梨/山梨ドリームクラブ)

知的障害バスケットボールとINASについて

主催団体であるINASは、国際パラリンピック委員会(=IPC)の傘下であって、夏は1986年(アトランタ)から冬は1989年(長野)からパラリンピックへの参加が始まったが、早くも2000年シドニーパラリンピックでその資格を失った。スペインの男子バスケットボールチームに健常者が含まれていた不正事件が起きたためである。IPCは「選手資格基準の見直し=知的に障害のあることが競技に影響していることを証明する」ことを求め、以降の知的障害の競技のパラリンピックへの参加を見合わせる決定を行った。
ロンドンパラリンピック(2012年)で水泳、陸上、卓球がパラリンピックへ復帰したが、男女バスケットボールはいまだ復帰の目処がたたない。

ちなみに男子は資金不足によりブリスベンへの派遣は叶わなかった。祝勝会と同じ日の朝から開催されている日本代表合宿には、全国からの選手が横浜緑ヶ丘高校に集合し、3日間の練習に励んでいる。

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