関連カテゴリ: IPC_WORLD, LONDON 2019 WPS, イギリス, デイレポート, 国際大会, 地域, 夏季競技, 東京パラムーブメント, 水泳 — 公開: 2019年9月15日 at 7:06 AM — 更新: 2021年5月28日 at 10:36 PM

東海林が世界新! 木村、富田がワン・ツー、鈴木の4個目は銀! 日本代表は金2個・銀2個のメダルラッシュ!〜London 2019パラ水泳世界選手権 DAY6〜

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TOKAIRIN Dai (JPN) Men's 200m Individual Medley SM14 / Final Gold Medal WR
男子200m 個人メドレー SM14 決勝で東海林大(三菱商事)が世界記録を更新する2分8秒16で金メダルを獲得した 写真・安藤理智

9月14日18時48分(現地時間)、「London 2019 World Para Swimming Allianz Championships(パラ水泳世界選手権)」6日目、男子200メートル個人メドレー SM14で、東海林大(三菱商事)が自身の世界記録を更新する2分8秒16で金メダルを獲得した。実力を持ちながらもリオパラリンピックへの選考レースで力を出せず、ライバルたちと4年の経験の差が生じながら取り組んだ。序盤のバタフライと背泳ぎで遅れたが、平泳ぎから自由形へのターンで取り戻し2位に追いつくと自由形の残り30メートルからは2位との差を確実にして自分の泳ぎに専念。勝負に勝ち抜いて金メダルを掴みとった。

表彰式の東海林大 写真・安藤理智

「予選から攻めていく気持ちだった。強い勇気を持って思う存分楽しんだ。2位との差がほんのちょっとだった。世界の強いライバルがいる中で勝てて自信が持てた。世界記録を出した経験を自信にして頑張りたい」と東海林は語った。

木村敬一と富田宇宙がワン・ツー・フィニッシュをきめた!

KIMURA Keiichi & TOMITA Uchu (JPN) Men's 100m Butterfly S11 / Final Gold Medal & Silver Medal
男子100mバタフライS11で競い合う木村敬一(東京ガス)と富田宇宙(日体大大学院) 写真・安藤理智
KIMURA Keiichi & TOMITA Uchu (JPN) Men's 100m Butterfly S11 / Final Gold Medal & Silver Medal
男子100mバタフライをワンツーで終えた木村と富田 写真・安藤理智

男子100mバタフライS11で木村敬一(東京ガス)と富田宇宙(日体大大学院)がワン・ツー・フィニッシュを決めた。木村は富田が予選で更新した大会記録を上回る1分2秒22で金メダルを掴んだ。予選で大会記録(1分2秒80)を更新し1位で決勝にのぞんだ富田は途中コースロープに往復1度ずつ当たるなかで予選のタイムをあげることができなかったが、1分3秒64で銀メダルを獲得。富田の世界デビュー初のメダルであり、東京2020出場枠にもつながった。

KIMURA Keiichi & TOMITA Uchu (JPN) Men's 100m Butterfly S11 / Final Gold Medal & Silver Medal
男子100mバタフライの表彰式。ワン・ツーでフィニッシュした木村と富田 写真・安藤理智

「(金取れて)ホッとしました。タイム的には満足できるものではないが、東京内定できてよかった。富田さんとワン・ツーで表彰台に上がれることが嬉しい」と木村。

「決勝タイム更新するつもりでしたが、コースロープに引っかかってしまい失速がありました。木村選手ともっといい内容でレースしたかったですが、東京までお預けです。僕は常に木村選手に金ををとってもらいたいと思っています。僕が2位で木村選手が1位で表彰台に上がれるのはこれ以上ない喜びです。明日の(メインの)400m自由形でベストを出し、東京内定を獲得したい」と富田。

鈴木孝幸、200m自由形S4で4個目は銀メダル獲得

男子200m自由形S4で、鈴木孝幸(GOLDWIN)はロシアのツダノフ選手と100m自由形S4に続く2度目のデットヒートを展開。タッチの差で金メダルを逃したがこのレースの目標でもある自己ベストを大きく更新する2分53秒22でゴールした。鈴木は銀メダルとなり、これまでに銀メダル3、銅メダル1と、出場種目全てでメダルを獲得している。

SUZUKI Takayuki (JPN) & ZHDANOV Roman (RUS) Men's 200m Freestyle S4 / Silver Medal & Gold Medal WR
男子200m自由形S4を戦った鈴木孝幸(GOLDWIN)ととロシアのツダノフ選手。ツダノフ選手は世界記録を更新した 写真・安藤理智

「今出せるベストを出せた。タイムに満足している。この種目で自分より速い選手がいるなかで自己ベストを更新して2位になれたことはよかった。持久力強化のトレーニングの成果も確認できた。明日は疲れと向き合いながら、金メダルを狙っていきます。木村選手も金メダルをとりましたし、そろそろ自分も」と鈴木は語った。

SUZUKI Takayuki (JPN) Men's 200m Freestyle S4 / Silver Medal
男子 200m 自由形S4 鈴木孝幸の泳ぎ 写真・安藤理智
ZHDANOV Roman (RUS) Men's 200m Freestyle S4 / Gold Medal
男子200m自由形S4 ZHDANOV Roman (RUS) の泳ぎ 写真・安藤理智
SUZUKI Takayuki (JPN) & ZHDANOV Roman (RUS) Men's 200m Freestyle S4 / Silver Medal & Gold Medal WR
鈴木孝幸とZHDANOV Roman (RUS)  写真・安藤理智

予選7位で通過したブラインドによるミックス4×100m自由形リレー(49pts)では、決勝でタイムを上げることができたが順位は7位のままに終わった。レース自体は楽しく泳ぐことができたが、今大会日本チームはS11が多くメンバー構成の段階で日本はまだまだこれから。東京2020に向けては、あらためて日本の選手の中からメンバーを組んでいくことになるだろう。

Mixed 4x100m Freestyle Relay 49pts (JPN) KIMURA & TSUJIUCHI
ミックス 4×100m自由形リレー(49pts)で第2泳の木村から辻内彩野への引き継ぎシーン。▶︎リレーメンバーコメント;1泳・富田「決勝の舞台を経験できた。来年に向け準備をしていきたい」、2泳・木村「決勝の舞台に立てたことが自信になったと思う。(S11が多く)ポイントに足りていない状態で世界と戦えているというのが、日本のブラインドの水泳の強さだとも言える」、3泳・辻内「個人種目で出せなかった1分切りを出せてよかった」、4泳・石浦「日本チーム・ブラインドチームとして小野さんもいますので、皆で力を合わせて2020の舞台では入賞できるように頑張っていきたい」 写真・安藤理智
NARITA Mayumi (JPN) Women's 50m Backstroke S5 / Final
女子 50m 背泳ぎS5 決勝に進出した成田真由美は4位に終わった 写真・安藤理智

1日を通じて、東京2020出場枠4を追加(合計8)した。これまでの練習の成果を発揮した実りある1日となった。7日間の世界選手権は明日が最終日となる。日本代表は今日よりも多い最多の7レースに9名が出場する。

<9月14日 DAY6・日本代表結果>

女子50背泳ぎS5
成田真由美(横浜サクラスイミング)
予選:47秒53 5位
決勝:47秒81 4位

男子200メートル個人メドレーSM14
東海林大(三菱商事)
予選:2分13秒22 4位
決勝:2分8秒16 1位 金メダル
中島啓智(あいおいニッセイ同和損保)
予選:2分16秒6 10位(決勝進出ならず)
山口尚秀(瀬戸内温泉スイミング)
予選:2分22秒50 17位(決勝進出ならず)

女子200メートル個人メドレーSM14
北野安美紗(ルネサンス登美ヶ丘)
予選:2分40秒59 12位(決勝進出ならず)

男子 100mバタフライS11
木村敬一(東京ガス)
予選:1分04秒76 2位
決勝:1分02秒22 1位 CR 金メダル
富田宇宙(日体大大学院)
予選:1分02秒80 1位 CR
決勝:1分03秒64 2位 銀メダル

男子200m自由形S4
鈴木孝幸(GOLDWIN)
予選:3分04秒30 3位
決勝:2分53秒22 2位 銀メダル

ミックス4×100m 自由形S11-13(49pts)
予選:4分19秒44 7位
決勝:4分16秒90 7位
富田宇宙/予選:(1分01秒90)1分01秒90 /決勝:(1分00秒79)1分00秒79
木村敬一/予選:(1分00秒78)2分02秒68 /決勝:(59秒79)2分00秒58
辻内彩野/予選:(1分00秒59)3分03秒27 /決勝:(59秒61)3分00秒19
石浦智美/予選:(1分16秒17)4分19秒44 /決勝:(1分16秒71)4分16秒90

(編集協力・石野恵子、校正・望月芳子)

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