関連カテゴリ: 国内大会, 地域, 夏季競技, 普及, 東京パラムーブメント, 横浜, 観戦レポート, 車いすバスケットボール — 公開: 2023年12月19日 at 11:16 PM — 更新: 2023年12月23日 at 5:29 PM

鳥海連志・古澤拓也が横浜にやってきた!車いすバスケットボール・ホームゲームで横浜からパリへ!

知り・知らせるポイントを100文字で

神奈川VANGUARDSが伊丹スーパーフェニックスを招いて横浜でホームゲームを開催。250席が完売となった。会場は「バンガーズ!」と声援を送る人々で溢れていた。

東京パラリンピック日本代表エース・鳥海蓮志、古澤拓也を擁する神奈川VANGUARDSが西日本の強豪 伊丹スーパーフェニックスを招いたホームゲームが、12月17日、横浜市のたきがしら会館で開催された。

神奈川・伊丹全選手による集合写真、フロアマーキングは今回から導入されホームゲームらしさをより強く打ち出すとともに選手達のモチベーションアップにも繋がった 写真・山下元気

パリパラリンピック出場枠獲得に向けた日本代表としての激しい競争が続く男子車いすバスケットボール。神奈川VANGUARDSは鳥海・古澤らエース自ら先頭にたち、チーム総出で普及活動に努めている。夏の神奈川県立スポーツセンターの埼玉ライオンズ戦につづき2度目のホームゲーム。世界最高レベルの車いすバスケの魅力とともに、地元チームとして熱い戦いを見せてくれた。

神奈川77ー50伊丹

神奈川陣は、鳥海(2.5)、古澤(3.0)、丸山弘毅(2.5)、髙柗義伸(4.0)、宮本涼平(1.0)。伊丹からは、村上直広(4.0)、堀内翔太(4.0)ら。双方10月の杭州アジアパラをともに戦い金メダルを獲得した日本代表たちが出場した。

第1クオーターはエース・鳥海の3連続得点で14−8と神奈川がリード。両チーム合計49得点を取るオフェンシブな戦いとなった第2クオーターも41−30と神奈川がリードを広げる展開に。第3クオーターで神奈川の5連続得点で20点以上差をつけ、最終クオーターは伊丹も粘りをみせ点の取り合いとなったが、観客席から「バンガーズ!」の熱い声援が響くなか、77−50で神奈川が圧勝した。

味方にパスを送る鳥海 写真・山下元気
選手間を縫うようにすり抜ける古澤 写真・山下元気
「バンガーズ!」の声援と応援ハリセンで拍手を送る観客。250人分のチケットは事前に完売、最前列のチケットは先着順だったがあっという間に売り切れた 筆者撮影

普及に向けた取り組み

今年4月1日にパラ神奈川SCから名称変更し「神奈川VANGUARDS」となった。新たにホームゲームも開催するなど、「世界に誇れるクラブ」を目指して活動しているトップチームだ。

プロのパラアスリートとして歩み出した鳥海、車いすバスケ界ひいてはパラスポーツのアイコンになっていきたいと語る 筆者撮影

東京パラ後の普及活動について鳥海は、「コロナで大会が開かれずプレーを見てもらう時間が短かった。僕たち自身がどういうことが出来るか、プレーだけしていれば良いって訳じゃないと気がつき、何が出来るのか見極めていた。いま、やっとパワフルに行動するフェーズに入ったと感じている」と話す。
「実際に、初めて車いすバスケ見ましたって声を、ホーム&アウェイや、PushUP3x3でたくさん聞きました。ファンの方が気軽に見に来ることができている。僕たちが狙っているファン層を広げていけたので、その意味でもポジティブだった」と手応えがあったことを語った。

パリパラリンピック出場権獲得に向けて

鳥海ら男子車いすバスケットボール日本代表は1月パリパラリンピック出場権のかかったアジアオセアニアチャンピオンシップス(AOC)を控えている。AOCへの課題について鳥海は「一つは、今まではゴール下にカットインするとか、1対1での得点が求められていたところから、よりアウトサイドにフォーカスをおいてシュートを打つこと。二つ目はプレースタイルの領域というか、より広いスペーシングの中でプレーをしていくこと」と語った。AOC予選は6チーム( オーストラリア、中国、イラン、日本、韓国、タイ )総当たり戦になるので体力、メンタルともにハードな遠征になるはずだ。「チーム力が試される試合になると思う。アジアの頂点は日本だというプライドを持って試合に臨みたい」と決意を述べた。

(編集・校正 佐々木延江)

この記事にコメントする

記事の訂正はこちら(メールソフトが開きます)