ミラノ・コルティナ2026パラリンピック冬季競技大会 日本代表選手団 結団式が2月12日に東京都内のホテルで行われた。「挑め、心をひとつに。」の大会スローガンとともに日本選手団が披露された。

オリンピックは、人間の身体能力の極限を、性別や体重などの区分で競う祭典。ミラノ・コルティナ2026では16競技に約2,900名のトップアスリートが集う。パラリンピックでは、障害の種類や程度に応じた「クラス分け」により、公平性と戦略性を追求する。持っている身体機能に加え、用具を開発してそれらを使いこなす高度な技術が競われる。異なる雪と氷の環境に挑む創意工夫が見どころだ。6競技の戦いには、世界から665名のアスリートが挑む。
開催地のイタリアは、「インクルーシブ(包摂)社会」の先進国である。人権擁護の立場から1970年代にバザーリア法など精神病院を廃止、障害の有無により教育を分けないシステムを確立し、誰もが共生できる社会の構築にこの半世紀心血を注いできた。来賓として招かれたジャンルイジ・ベネデッティ駐日イタリア大使は、「スポーツは情熱と希望を伝える。己の限界へのチャレンジであり、自由でもある。オリンピック休戦協定の厳守が大事だ。武器を持たないスポーツの力が武器を黙らせるように」と、セルジョ・マッタレッラ大統領の言葉を引用しつつ、大会開催の意義を強く訴えた。

平昌大会(2018年)から3大会連続・日本代表選手団長を務める大日方邦子氏は「今大会は、競技会場や選手村が3つに分かれた広域開催となります。会場が離れているからこそ、心を1つに結束することが、勝利への、そして今の力を最大限に発揮するための原動力になると信じている」と決意表明した。昨年10月に就任した元車いすラグビー日本代表の三阪洋行JPC委員長は「皆さんの挑戦する姿は、困難の中にある人々に勇気を届け、社会に、違いは力になる」とエールを送った。

旗手を務める車いすカーリング小川亜希はバンクーバー大会(2010年)以来の出場、「旗手という大役を頂き、光栄で嬉しい気持ちと、選手を代表するという責任を改めて自覚した」と語った。もう一人の旗手、スノーボードの小須田潤太が音頭を取り、「チームジャパン」と声を上げると、選手団は「おー!」と応え、拳を突き上げた。会場には一体感と高揚感が広がった。

来賓として、秋篠宮皇嗣殿下、同妃殿下がご臨席された他、松本洋平文部科学大臣、河合純一スポーツ庁長官らが出席した。高市早苗内閣総理大臣はビデオメッセージを寄せ、「競技に打ち込む真摯な姿は、共生社会の実現に向けて社会全体を力強く導くかけがえのない道しるべとなる」と選手たちを鼓舞した。

パリパラリンピックで活躍した選手・チームからのメッセージ
パリ2024パラリンピック金メダルのアスリートからも応援メッセージが寄せられ、季節や種目の垣根を越えた『チームジャパン』としての固い絆が感じられた。




ミラノ・コルティナ2026パラリンピックは、3月6日に開幕する。3月15日までの10日間にわたり、6競技79種目で繰り広げられる熱戦の舞台。日本代表選手団(選手41名、競技パートナー1名、コーチ・スタッフ34名、本部役員20名、合計96名 ※2026年2月9日時点)は「心をひとつに」して、世界の強豪に立ち向かっていく。
(取材;パラフォト2026ミラノ・コルティナ取材班、写真・秋冨哲生、編集・佐々木延江)






