
ミラノ・コルティナ2026パラリンピック競技大会3日目(2026年3月8日)。コルティナの Cortina Para Snowboard Park でスノーボードクロスが行われ、男子下肢障害(LL2)で地元イタリアのEmanuel Perathoner(39)が金メダルを獲得した。オーストラリア、韓国の強豪を抑えての優勝であり、開催国イタリアに今大会初の金メダルをもたらした。

(ITA)、2位
TUDHOPE Ben(AUS)、3位
LEE Jehyuk(KOR) 写真・中村 Manto 真人
ゴールラインを越えた瞬間、地元の大歓声が山間のコースに響き渡った。ペラトナーは「これまでの4年間の努力、移動、家を離れていた時間はすべて報われた」と喜びを語り、「この瞬間のために準備をしてくれたすべての人たちに捧げたい」と支えてきた家族やチームへの感謝を述べた。
オリンピアンからパラリンピアンへ。5年間のリハビリを乗り越えた復活
ペラトナーは、もともと2018年平昌オリンピックに出場したスノーボードクロスのオリンピアンである。2022年北京オリンピックを目指したトレーニング中に大怪我を負い、左膝の大手術を受けることとなった。
義足で歩くことすら困難だった日々、誰も彼が再び世界の舞台に戻り、パラリンピックで金メダルを獲得するとは想像していなかった。
リハビリ生活、松葉杖での生活を経て、パラリンピックの雪上に立つまでには18ヶ月の歳月を要した。
「この勝利は自分だけのものではない。妻、家族、チーム、理学療法士、トレーナー、すべての人と分かち合いたい」
その言葉には、長い回復の時間を支えた人々への深い感謝がにじんでいた。
「レンガ職人」から軍隊、そしてアスリートに
ペラトナーの歩みは、必ずしもエリートスポーツの道ではない。
学生時代はスポーツコースのある学校に通ったが、その後は建設現場でレンガ職人として5年間働きながら競技を続けた。
「上司が理解を示してくれたおかげで、スノーボードを続けることができた」
その後、イタリア陸軍のスポーツグループに加入。
ここで競技に専念できる環境を手にし、100%打ち込める環境を得ることとなった。
働きながら続けた若い頃の経験、周囲の支えへの感謝――。
それらが、パラリンピック金メダリストとなった今も彼を支える原点となっている。
日本勢も健闘坂下恵里が歴史的な初出場入賞

同日、スノーボードクロスでは、日本代表も躍動した。
女子下肢障害(LL2)では、日本のパラスノーボード史上初の女子代表として出場した坂下恵里がスモールファイナルに進出し、8位入賞を果たした。
坂下はレース後「一人の力ではここまで来られなかったので、周りの人に感謝したい。障害があってもスノーボードができることを知ってもらえたらうれしい」と初出場で力を発揮できたこと、試合を楽しめたと笑顔を見せた。

また、男子下肢障害(LL1)では小須田潤太が決勝のビッグファイナルに進出。レース中の接触による減点の影響でメダルには届かなかったものの、4位と健闘した。同クラスでは小栗大地もスモールファイナルに進出し、7位入賞を果たした。






