
アジア最大級のパラスポーツの祭典「愛知・名古屋2026アジアパラ競技大会」が10月18日、開幕した。名古屋市瑞穂公園陸上競技場(パロマ瑞穂スタジアム)では開会式が行われ、大会の始まりを盛り上げた。
今大会はアジア45の国と地域から、選手・チーム役員を合わせて過去最大級の約3100人が参加。日本代表選手団には、選手283人を含む452人が名を連ねる(10月14日時点)。

ルーツは1975年の大分フェスピック
アジアパラ競技大会のルーツは、1975年に大分県で開催された「極東・南太平洋身体障害者スポーツ大会(フェスピック)」にさかのぼる。アジア・太平洋地域の障害者スポーツの発展を支えてきたフェスピックの理念を引き継ぎ、2010年に中国・広州で第1回アジアパラ競技大会が開催された。今回の愛知・名古屋大会は第5回大会にあたり、日本で生まれた国際障害者スポーツ大会の歴史が、約半世紀を経て再び日本へとつながる節目となる。
「違うまま、一緒に。」開会式に込めた思い
開閉会式のコンセプトは「WABI — We Are Beautiful Individuals(違うまま、一緒に。)」。障害の有無や国籍、文化を超えて、一人ひとりの異なる個性や強さが出会う未来を描いた。総合プロデューサーは栗栖良依、演出統括は森山開次。式典では、愛知に根づく茶の湯の「侘び」を再解釈し、愛知の豊かな自然や、そこで育まれた暮らしの知恵、民俗芸能、職人の技をふんだんに盛り込んだ。

その一つ、愛知は日本有数の窯業の地であることから、聖火台には瀬戸・常滑・三州の土を使用した。聖火台作りは、完成した式典を観るだけでなく、準備の過程から「共に創り上げる」ことを大切に、県内のワークショップを通じて市民らも参加。市民と職人によって作り上げられた聖火台は、最終ランナー3名によって点火され、職人の技で下から上へと広がっていった。土から生まれた聖火台は、大会を終えると再び素材へと還っていく。

芸術パートで描かれたのは、旅立つ「コノハ」と、この地に根をはる「モリ」の物語。コノハはアジアをめぐる渡り鳥で、愛知の県鳥コノハズクの子。“さまざまな視点から人の営みを見つめる鳥”という意味で、パペットと4人のキャストによって表現された。物語は「異なる命が、それぞれのかたちで巡りながら、共にある」という世界への願いを込めて、アスリートたちを祝福した。






街中でもアジアパラの風を
大会は街中にも開かれる。10月18日から24日までの大会期間中は、名古屋・オアシス21で「アジアパラ競技大会ライブサイト」が開かれる。大型ビジョンでのパブリックビューイングのほか、アスリートとともに競技を観戦するトークショーや、メダリストを迎えるセレブレーションイベントを展開。観戦や交流を通じて、大会の熱気を街の中でも感じることができる。
日本初開催のアジアパラ競技大会は、10月24日まで。愛知県を中心とする全19会場で、18競技の熱戦が繰り広げられる。
開会式のフォトアルバムはこちら。
2026 Asian Para Game / Opening Ceremony #1018
(校正・佐々木延江)






