
愛知・名古屋2026アジアパラ競技大会の卓球男子ダブルス決勝が10月23日に行われ、クラスMD8に出場した七野一輝(オカムラ)、北川雄一朗(相生市役所)ペアが銀メダルを獲得。日本ペアは中国に2-3で敗れたものの、強豪相手に最終ゲームまでもつれ込む大接戦だった。
対戦相手の中国と互いに譲らぬ攻防
決勝の相手は中国のFENG PanfengとPENG Zhengyangペア。ともに今大会の男子シングルスで金メダルを獲得した実力者だ。立ち上がり、日本は見事、第1ゲームを先取。第2ゲームで落としたものの、第3ゲームで奪い返し、ゲームカウント2-1と優勝に王手をかけた。しかし、第4ゲームを8-11で落とすと、勝負は最終ゲームへ。粘り強く戦ったが、8-11で敗れ、ゲームカウント2-3で銀メダルとなった。試合後、七野は「内容的にも全然互角と言っても過言ではなかった。最後どっちが取ってもおかしくなかった」と振り返った。北川も「ここまで戦い抜いたことが一番うれしい」と話しながら、あと一歩、勝利に届かなかった悔しさに涙した。

「壁のように粘り、最後に仕留める」結成間もないペアの挑戦
実は、二人がペアを結成したのは今大会に向けてのことだった。日本代表の選考が進む中、七野が北川に声をかけ、ダブルスを組むことになったという。普段は七野が東京、北川が兵庫を拠点に活動しており、一緒に練習できる機会は限られていた。それでも、互いのプレースタイルを理解し、それぞれの持ち味を生かすことで勝ち進んできた。「僕がずっと守備で壁のように粘って、最後仕留めてもらう。自分らのプレーが決勝まで貫けたと思う」と北川。強豪中国との決勝でも、自分たちのスタイルを崩さず戦い抜いた。

あと一歩、勝利のために必要なこと
その一方で、優勝まであと一歩に迫ったからこそ、悔しさも大きい。七野は中国選手とのラリーについて、強いボールを打っても何度も返され、カウンターの応酬になったと振り返り、一本を返し続ける力やレシーブの精度を課題に挙げた。北川はミスを引きずってしまった場面を振り返り、「技術ももちろんそうですけど、メンタル面で相手の方が何枚か上かなと思ったので、今後はそこを強化していきたい」と話した。
自国開催の大声援「彼じゃなかったらここまで来られなかった」
日本で初めて開催されたアジアパラ競技大会。決勝の会場には、日本ペアの得点のたびに大きな歓声が響いた。「自分たちが点数を取るとワーっていう歓声が聞こえてたので、それはすごく力になりました」と七野。自国開催の大舞台で決勝を戦えた喜びを語った。

ダブルスでの銀メダルには特別な思いもある。「僕はちょっとシングルスが悔しい結果でメダル取れずに終わってしまったので、ここまで連れてきてくれた北川君には本当に感謝しています。彼じゃなかったらここまで絶対に来られてないと思うので」。その言葉に、北川も「僕もほんまに七野さんじゃなかったらここまで来られてない」と応えた。

強豪中国を相手に最後まで攻め続けた日本ペア。金メダルには届かなかったが、結成間もない二人が見せた挑戦は観客に大きな感動を届けた。その価値は、勝敗だけでは測れない。






