ドバイ2017アジアユースパラ2日目・パワーリフティング59kgクラスで、奥山一輝(20歳・順天堂大学)が2セット目で自身のベスト102kgを上回る103kgを更新、さらに3セット目で自分の限界点となる107kgを更新し、108kgを達成したイラクの選手に次ぐ銀メダルを獲得した。
奥山は、アジアユースパラでの目標を「3位以上・メダル獲得」としていたが、目標を上回る結果を出すことができた。今月に入ってから、メキシコでの世界選手権に出場、間も無くの今大会となった。
コーチの中ノ瀬啓作さんは、「選手には自分の身の丈にあった目標に挑戦をするよう話しています。目標を108kgを目標とすれば、金メダルを獲得する可能性もあったかもしれませんが、自分自身に期待できる107kgを確実に残していくことが大事です。それをクリアすると世界が見えます。いちど上げた経験を足場にして、もう1段上がるようにするんです」と話していた。
前のめりに挑戦するのではなく、確実に、自分にあった挑戦をすること。支えるスタッフの濃(コマ)やかな心づかいとともに、日本パラパワーリフティングのユース選手の末長い成長がうかがえる中ノ瀬さんの言葉だった。