関連カテゴリ: IBSA, アジア大会, インド, サッカー, ブラインドサッカー, ブラインドスポーツ, リモート取材, 国際大会, 女子, 新着, 観戦レポート — 公開: 2022年11月13日 at 1:39 PM — 更新: 2022年11月21日 at 10:43 AM

ブラサカ女子日本代表 初公式戦で2戦連勝、優勝を決め世界選手権出場決定!!!「IBSA ブラインドサッカー女子アジア・オセアニア選手権 2022」

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インド・コチでブラインドサッカーのアジア・オセアニア選手権が1行われ、日本とインドが出場した。対戦の様子をオンライン観戦しレポートした。

2022年11月11日から12日に、「IBSA ブラインドサッカー女子アジア・オセアニア選手権 2022」がインド・コチで開かれ、日本とインドの2か国が参加し、世界選手権出場をかけた熱戦が繰り広げられた。
日本代表は、初の公式戦となる第1戦を2−0、第2戦を1−0で勝利し、優勝を決め、見事来年イングランド・バーミンガムで行われる世界選手権への出場を決めた。

第1戦 2−0 インドに勝利

試合を前に国家斉唱する先発メンバー 写真提供・日本ブラインドサッカー協会

第1戦インド戦の先発は以下の通り。
FP 竹内真子(兵庫サムライスターズ)(7番)
FP 鈴木里佳(コルジャ仙台ブラインドサッカークラブ)(8番)
FP 菊島宙(埼玉T.Wings)(10番)
FP 若杉遥(free bird mejirodai)(14番)
GK 寺林眞智子(埼玉T.Wings)(23番)
ガイド 彌富圭一郎

初公式戦の初ゴールはやはり日本のエース菊島。第1ピリオド2分、GK寺島からのロングゴールスロー、ディフェンスに当たるも菊島がボールをキープ、振り向きざまに左足を振り抜き、先制点を奪う。早い時間帯でのゴール、菊島の元に選手たちが集まり喜びを分かち合った。追加点も菊島。8分に菊島が中央付近でボールを拾うと、そのまま中央突破し、ディフェンス2人をかわしてシュートを決めた。8分に鈴木に代えて、田中一華(A-pfeile広島BFC)(16番)が入ると、右サイド壁6mのあたりで待ち構える田中に菊島がロングパスをするプレーがみられるようになった。11分には菊島に代わり鈴木がピッチに戻る。菊島がいないピッチでボールも人も動く新たなプレーモデルが見られた。第1ピリオドは2−0で終了した。

初公式戦で2ゴールを決めた菊島宙(10番) 写真提供・日本ブラインドサッカー協会

第2ピリオドはGKが和地梨衣菜(buen cambio yokohama)、FPは鈴木、菊島、若杉、田中から始まった。7分に鈴木・若杉に代わり、橋口史織(ラッキーストライカーズ福岡)(11番)・竹内が、11分に菊島・田中に代わり、加賀美和子(buen cambio yokohama)(5番)・若杉が交代し、日本は全選手がピッチに立った。攻撃は菊島だけでなく、田中、若杉、竹内、鈴木がシュートを放ったが後一歩のところで追加点を奪うことはできなかった。若杉の動きが光った守備は、インドのシュートを0本に抑え込み得点を許さなかった。日本が2−0で勝利した。

第2戦 1−0 インドに勝利し優勝、選手権への切符を得る

第2戦インド戦の先発は以下の通り。
FP 竹内真子/菊島宙/若杉遥/田中一華
GK 和地梨衣菜
ガイド 彌富圭一郎

第1ピリオド8分に竹内が強烈なシュートを放つがポストに跳ね返されゴールならず。11分には菊島がシュートしてキーパーが弾いたボールを鈴木がシュートするが枠を捉えきれなかった。13分に相手GKの反則によりPKのチャンスを得るが菊島が決められず、0−0で終了した。
第2ピリオドはGKが寺林、FPが竹内/鈴木/菊島/若杉。4分、インドGKの短いゴールスローを高い位置で菊島が奪い、右足で強烈なシュート。貴重な得点となった。

ゴールが決まり喜ぶ日本選手たち 写真提供・日本ブラインドサッカー協会

第1戦同様、選手交代で全員がピッチに立った日本、固い守備でインドのシュートを1本に押さえ込み、1−0で勝利。2戦2勝で優勝し世界選手権への切符を手にした。
この試合においては、日本ブラインドサッカー協会のパブリックビューイングが都内で開催され、日本ブラインドサッカー協会のメンバー、ファンが声援をおくった。

優勝メダルを胸に表彰式後の全員集合写真 写真提供・日本ブラインドサッカー協会

山本夏幹監督コメント

これまで現体制では、攻撃に関して特徴を持てるチームを目指して取り組んできた。菊島選手だけではなく、前線に入っていく選手が複数人関わり合って、ボールも人も動いて、相手を凌駕していく、主導権を握っていくかたちを目指していたので、今回2試合通してそういったサッカーを展開できたところが、収穫だと思っている。その上で優勝できたことが良かった。今回、女子日本代表チームは初公式戦を迎えたが、これまで関わってきた方々にとっては、非常に大きな一歩と思っている。国を代表してこの場に立たせていただいたことに感謝している。色々な方々の支え・想いがあって、この場に立たせていただいていることを改めて実感した。

竹内真子選手(主将)コメント

初めてのアジア選手権で優勝することができ、チーム全体で嬉しく思っている。2日間を通して、皆でゴールに向かえていたところがとても良かった。初戦の立ち上がりには、コート内での声がうまく通らなかったところがあるが、エースの菊島宙選手のゴールをきっかけに一気にチームの空気感が変わり、皆でシュートに向かうことができた。2戦目は、立ち上がりからチームの空気感もとてもよく、皆積極的にボールを前進させることができた。インドチームも私たちの戦術を研究していて、なかなかゴールを奪うことができなかったが、エースの菊島選手がしっかりとシュートを決めてくれて、勝利することができた。

女子の勢いそのままに男子もパリパラリンピック出場権を獲得してほしい。男子の試合時間や配信情報は以下の通り、日本から大きな声援を送ろう!

<男子・予選グループリーグ:日本時間>
・11月12日(土)23時30分KO ウズベキスタンvs日本:https://youtu.be/dR9Daok-EUk
・11月13日(日)23時30分KO オーストラリアvs日本:https://youtu.be/5GMXtfc4AY0
・11月14日(月)19時30分KO 日本vs韓国:https://youtu.be/xSc3WwuL5as
・11月15日(火)19時30分KO イランvs日本:https://youtu.be/briZHLbEdjY

<男子・決勝トーナメント:日本時間>
・Bグループ1位で予選を通過した場合 17日(木)23:30
・Bグループ2位で予選を通過した場合 17日(木)21:30
・優勝決定戦 18日(金)21:30 (3位決定戦 18日(金)18:00)

日本の試合結果

第1戦 vsインド 2−0
第2戦 vsインド 1−0

最終順位

優勝 日本 
準優勝 インド 

(校正・中村和彦、地主光太郎、写真提供・日本ブラインドサッカー協会)

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