日本の車いすカーリングに良い風が吹いてきた。カナダ・ブリティシュコロンビア州リッチモンドで行われている2023年車いすカーリング世界選手権大会に日本代表が15年ぶりに出場、熱い戦いを繰り広げている。
昨年11月にフィンランドで行われた車いすカーリング選手権Bで日本は4位となり、3位のドイツが出場を辞退したため繰り上がりで出場権を獲得した。
代表チームは、世界選手権への出場は初となる北海道北見市のキットカーリングクラブ。メンバーは、坂田谷隆(フォース/所属:株式会社アイエンター)、柏原一大(サード/所属:株式会社リクルートオフィスサポート)、松田華奈(リード/所属:津別町役場)、赤澤翼(リザーブ/所属:サフィルヴァ北海道)、高橋宏美(セカンド/所属:サフィルヴァ北海道)の5名である。
大会は3月4日から12日まで12か国で予選を行い上位4チームが準決勝に進む。2026年に行われるミラノ・コルティナダンベッオでのパラリンピックの出場のポイントも取得できる。
大会2日目、勢いを得て挑んだノルウェー戦は、2‐7と敗戦。
同日のアメリカ戦は気持ちを入れ替えて挑み、第3エンドまでしっかりとした試合運びをして相手に点を取らせず3-0で終える。第4エンドに入り、1投目はしっかりハウス前方センターライン付近にストーンを的確において相手のストーンをブロック。そしてアメリカ代表は、1投目、日本代表と同じようにストーンをハウス前方にブロックする。
日本は、2投目にアメリカのストーンをテイクアウトしサークルの中に入れようとするが、上手に行かずサークルの外に出してしまう。日本はここでミス。一方のアメリカ代表は、その後も的確に日本のストーンをテイクアウトしてティー近くにストーンを入れていく。すでにアメリカのストーンはティー近くに3つ。日本は、このエンドのラストショット、1つのストーンをテイクアウトするのみにとどまり、アメリカに2点を奪われる。
アメリカはこのエンドで点を奪ったことで勢いに乗り、第5エンド以降も点を重ねていく。日本は前半のリードを守れず、4-7で敗戦となった。
大会3日目を終えて、日本は2勝4敗で8位。ここからは、北京パラリンピック優勝国中国など強豪との対戦が控えている。
ここから、日本は強豪国に対してどんな試合を展開していくか。初日に見せたように着実にポイントを重ねてほしい。
2023世界車いすカーリング混合ダブルス選手権
また、同時開催で2023世界車いすカーリング混合ダブルス選手権も行われており、日本代表が出場している。第2回目の開催となるオープンエントリーの大会で19か国が参加。日本はチーム長野とチーム山梨からそれぞれ1名ずつが出場している。
初戦は、2022年5月に行われた第1回大会でチャンピオンとなったスウェーデンが相手だったが、日本代表はペースを崩さず点を重ね12-2で勝利した。その後は、ラトビア代表に4-9、ドイツ代表に4-10と敗れた。
グループはAとBに分かれており、日本は7日現在でBグループ5位。次のスコットランド戦には初戦のような試合運びでひとつひとつ着実にポイントを重ね、自分たちのプレーが出来るかが鍵となる。
<現地映像>
https://youtu.be/UhRHGxMOJI0
(編集校正・佐々木延江、久下真以子)