関連カテゴリ: IBSA, IBSA Birmingham2023, イギリス, サッカー, ブラインドサッカー, ブラインドスポーツ, 国際大会, 夏季競技, 新着 — 公開: 2023年8月23日 at 9:51 AM — 更新: 2023年8月26日 at 12:58 PM

善戦するも中国の壁を破れず。ブラサカ日本男子は順位決定戦へ。IBSA2023

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日本は準々決勝で強豪中国と対戦。ゾーンディフェンスで中国に対峙、一瞬のミスで失点。そのミスを取り返すことができないままタイムアップし自力でのパリ行きは消滅。順位決定戦に回ることになった。

試合終了後観客に挨拶する日本代表 提供:鰐部春雄/日本ブラインドサッカー協会

 8月22日「バーミンガム2023 ブラインドサッカー男子世界選手権」8日目。日本は準々決勝で中国と対戦。第1ピリオドにミスから先制を許し、そのまま0−1で中国に敗れた。

 事前のスカウティングの結果、日本はこれまでの3戦と違いゾーンで守り、ドリブルしてくる選手1人に2人で対応するというシステムを選択。主に、センターライン前後で、中国と対峙。
 無闇に突っ込んで空いたスペースにカウンターを受けないよう、やや引き気味で構える。
 前半8分、右サイドセンターライン付近でRuiming Zhu(背番号11)につかれ、右からカットインで、キーパーと一対一に。ゴールキーパー佐藤大介の「戻れ」の声で、佐々木ロベルト泉、キャプテンの川村怜がボールより先に戻ろうとしたが、交錯。Zhuの蹴り損なったボールは川村にあたり、身動きの取れない佐藤の脇をコロコロとゴールイン、先制される。その後、お互いに決定機を生み出せず第1ピリオド終了。

第1ピリオド、シュートを放つ平林太一(画面右)提供:鰐部春雄/日本ブラインドサッカー協会

 第2ピリオドも同様の展開で、チャンスを狙う日本は、6分に後藤将起に替えて黒田智成をピッチに入れるがなかなかチャンスが作れない。11分には後藤を戻し、前線からプレッシャーをかける方向に切り替えたが、中国の固い守りの前にゴールが奪えず0−1のまま終了した。

プレッシャーをかける後藤将起(右) 筆者撮影

 中川英治監督は「中国に対して、しっかりブロックで固めて相手のミスをつくのが作戦だったが、攻めから防御への切り替えの一瞬の隙をつかれ先制された。なぜその状況を作られたのか、自分たちの攻撃がどうだったかを振り返り、次の試合は前に向いていきたい。選手の底力を私は信頼している」と語った。

前線にフィードする川村 筆者撮影

 川村キャプテンは「試合が二日空き、しっかりリカバリーできた。歴史を作るという強いモチベーションをもってゲームに入った。チーム戦術もイメージ通り実行できていた。ただ、一瞬のコントロールミスが、失点につながった。もう少し、積極的に自分たちでボールを動かす時間を作っていく、いい守備からいい攻撃に繋げてシュートまでの精度を上げていきたい」と言い聞かせるように語った。

 準々決勝の結果、アルゼンチン、中国、コロンビア、ブラジルが準決勝に進む。この時点で、既にパリパラリンピック行きを決めている中国を除く3カ国のパリ行きが決定した。日本は、順位決定戦に回るが、残り2試合に勝ちを収め5位を確保すると、11月に開催されるパラパンアメリカ選手権で、上記3カ国のどれかが優勝した場合、日本がその優勝国の代わりにパリへの参加権を得ることができる。是非とも残り2戦を勝ちきり11月を迎えたい。順位決定戦の初戦はフランスと8月23日 22:30(日本時間)キックオフ。JBFA公式チャンネルで日本語実況によるライブ配信の予定だ。ぜひとも声援を送ろう!

(校正・中村和彦、佐々木延江、そうとめよしえ)

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