2月18日、国際パラリンピック委員会(IPC)主催・クロスカントリースキーワールドカップ(第2戦・旭川)は、競技4日目を迎え、スプリント・フリー(1km)のレースが行なわれた。
フリー走行は、スケートのように足を斜め前に滑らせて走る技術で、スプリント1kmでは、全クラスが同じ距離を走るが、座位(シッティング)と、立位(スタンディング、ブラインド)ではコースレイアウトが異なる。
男子スタンディングのレースで、フィニッシュへの最後の急カーブから直線に向かう坂下で、トップを走っていたロシアのルシャン・ミネグロフ(RUS)が転倒。後続の選手が次々とフィニッシュエリアへ向かい、世界ランキング1位のブラディスラフ・レコムチェフ(RUS)が、ベンジャマン・ダビエ(FRA)を押さえて2分14秒62で1着となった。3着は、同じロシアの17歳、アレクサンドル・プロンコフで、ロシア勢の強さをみせつけた。
2日目のクラシカル・スプリント、3日目のクラシカル・ロングに続き、連続3冠を達成したブラディスラフは、「想像できないレース展開だった。ルシャンが転んで、びっくりした。旭川は、上り下りがあり、難しいコースだが、今大会すべてのレースで表彰台に上がることが目標。2018年ピヨンチャンへ向け、一歩を進めることができた」とレースについて話してくれた。
また、旭川の印象については、「雪質はロシアの雪とさほど変わらない。人は親切で、空港でのサービスにも感動した。食べものは寿司が美味しい。ロシアではスープがあるので、スープがあればもっといい!」と、にこやかに話してくれた。ブラディスラフは、ロシアのウドムルド地方の出身で、この地方はスキーが盛んで、パラリンピック、オリンピックともにスキーでの代表選手が多いという。
女子は、1着がエカテリーナ・ルミヤンチェバ(RUS)、2着が日本の阿部友里香、3着がブリタニー・フダック(CAN)と、初日からのメンバーが表彰台の順位を競い合っている。
男子シッティングは、アンドリュー・ソール(USA)が初日から4連勝無敗を続けている。
レースは、明日、最終日のミドル・フリーをのこすのみとなった。