パノラマ(カナダ)で開催されている、IPCアルペンスキー世界選手権。現地時間の3月8日は、カナダではちょうどサマータイムへの切り替えの日にあたり、まだ薄暗い中で一日の始まりを迎えた。本日の種目はジャイアントスラローム(大回転)。2本の合計タイムで競われる。
ずっと天候に恵まれてきたこの大会は、本日も晴天となり、春を思わせる日差しが降り注いだ。しかし、北斜面のコースにはなかなか陽が当たらず、完璧ともいえるコンディションは依然として保たれままである。
1本目を終えた段階で、女子シッティングの村岡桃佳がメダル圏内の3位、さらに、男子シッティングの森井大輝もわずかなタイム差の5位。初日のダウンヒルでメダルを獲得している2選手が、この種目でも好調ぶりを示した。また男子スタンディングでは、小池岳太が9位に入り、さらに上の順位をねらう。
そして2本目、村岡は順位を維持して銅メダルを獲得。森井は順位をふたつ上げて、同じく3位にジャンプアップを果たした。
明日は休養日で、明後日には最終種目であるスラローム(回転)が行なわれる。日本からも、選手たちへの声援を、引き続き送りたい。
以下2人の選手のコメント
村岡桃佳選手
「1本目は、コースの雪がすごく硬く、自分にとっては苦手な条件で、それが露呈してしまったタイム差になってしまいました。でも2本目は、セットも雪のコンディションも自分の好きな感じになり、思い切って攻める滑りができたのでよかったと思います。ただ、3位という結果に満足しているわけではないので、これからもっと上をめざして頑張っていきたいと思います」
森井大輝選手
「今日のレースもそうでしたが、この世界選手権を通して、世界のレベルがすごく上がっていることを実感しています。用具に関しても滑りの技術に関しても、僕たちが優位だということはもはやないと痛感しました。ただ僕たちにも、勝つためにやれることがまだまだあります。用具やスキー技術などの部分で、ピョンチャン・パラリンピックを見据えて、やらなければいけないことが明確に見えてきたのは、この大会の大きな収穫だと思っています」
【競技結果】
《女子シッティング》
3位 村岡桃佳(正智深谷高等学校) +8.64秒
《男子スタンディング》
10位 小池岳太(JTBコミュニケーションズ) +7.08秒
11位 三澤 拓(キッセイ薬品工業) +8.25秒
13位 東海将彦(エイベックス・グループ・ホールディングス) +9.91秒
《男子シッティング》
3位 森井大輝(トヨタ自動車) +1.22秒
11位 狩野 亮(マルハン) +9.45秒
1本目途中棄権 鈴木猛史(駿河台大学)
1本目途中棄権 夏目堅司(ジャパンライフ)
【今後の競技日程】
3月9日 予備日
3月10日 スラローム(回転)
★IPCアルペンスキー世界選手権のデイレポートは現地からの公式レポートをもとに作成しています。