公開: 2026年10月23日 at 0時30分 — 更新: 2026年10月23日 at 0時30分

【車いすラグビー】若手選手と刈谷市の競技への熱い思い

知り・知らせるポイントを100文字で

ウィングアリーナ刈谷で行われている車いすラグビーは、青木颯志(2.0/COAST)をはじめとした若手選手の活躍と小中学生に観戦の機会を与えた刈谷市の熱い思いが伝わる試合となった。

愛知・名古屋2026アジアパラ競技大会の車いすラグビーは、10月20日から愛知県刈谷市のウィングアリーナ刈谷で行われている。3日間で日本・韓国・タイの3か国が総当たり戦を2回行い、上位2チームが23日の決勝で対戦する。21日の日本は2連戦となり、午前にタイと、午後に韓国と対戦した。

車いすラグビー会場のウィングアリーナ刈谷 ©AINAGOC

刈谷市は障害者スポーツへの啓蒙活動を熱心に行っている。刈谷市教育委員会アジア・アジアパラ競技大会推進室へのメールインタビューでは、車いすラグビーの開催について「組織委員会からの打診があった」ことがきっかけだったと回答している。そのうえで、下記のように学校教育への活用に関する回答も寄せられた。

「希望校のみですが、大会開催を契機に、市内小中学校に対して、APCの教育教材「I’m possible」とパラスポーツの講師派遣(シッティングバレーボール、ボッチャ、車いすラグビー、車いすバスケットボール、ブラインドサッカー)を実施し、「座学」+「実技」による障害者スポーツの普及や障害理解、公平性等を学ぶ学習を今年度実施しました。」

この取り組みは、小中学生の試合観戦という形でも実行されており、教育活動にパラスポーツを取り入れる実践が、アジアパラ大会での本戦でも行われることとなった。

左からDECHAKHAMKAEN Prempit (3.5/タイ)と青木颯志(2.0/COAST)©AINAGOC

第1試合の日本対タイ戦は、一般観客に加え、会場近隣にある刈谷市立かりがね小学校の全校生徒約800人が観戦し、小学生による大歓声の中で行われた。場内では実況アナウンスでプレー毎にルールの説明も行われ、誰でも試合を理解できる体制も整えられていた。

第1ピリオドでは相手のミスが重なったこともあり、日本が7点先取するという好発進を見せた。トライも主将の橋本だけでなく他の選手も積極的に決めており、チーム一丸で加点していった。一方、試合に慣れてきたタイも後半から次々とトライを決めており、第1ピリオドは15-11と日本は4点差でのリードとなった。その後、第2ピリオドからは日本は徐々に点差を広げはじめ、第4ピリオドで大きく引き離して54-38で日本が勝利を収めた。

青木颯志(2.0/COAST) 撮影:能津和雄

アジアパラ大会での日本代表は、多くの若手選手が選出されている。その1人である青木颯志(2.0/COAST)は東海大学健康学部の3年次生。第1試合後のインタビューでは「声援があるのとないのとでは、気合いの入り方が違う」と小学生の声援に感謝していた。

さらに、車いすラグビー特有の持ち点(障害の程度に応じて0.5~3.5が各選手に付与され、チーム合計で8ポイント以内でプレーする規定がある。点数が低いほど障害が重い)で、青木は大会前は2.5だったのが、今大会では2.0と判定されたことを取り上げ「4人を支える土台となる役割となった」と、自らのチーム内の立場が変わったことを明かした。

さらに、同じ会場で前年に行われたジャパンパラ車いすラグビー競技大会と比較して、自分自身の「パフォーマンスがレベルアップしている」と話し、選手としての成長を感じ取っている様子だった、

横断幕を掲げる韓国からの応援団 ©AINAGOC

第2試合の日本対韓国戦は、刈谷市立雁が音(かりがね)中学校から1年生と支援学級の約160人、同双葉小学校から4~6年生の約300人、同富士松小学校から4~6年生の約300人が観戦し、一般席には韓国からの応援団もいたことから、双方から熱い声援が送られた。
第2ピリオドまでは両チームが交互に点を取り合うシーソーゲームで進行したが、第3ピリオドから徐々に韓国に引き離されていき、結局54-44で日本は敗れた。

小中学生の声援と若手選手の活躍は刈谷市において、車いすラグビーに限らずすべてのパラスポーツへの理解が深まる機会になったことは間違いないであろう。

当日の試合結果
https://results.apg2026.org/#/discipline/WRU/schedule/daily/2026-10-21

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