公開: 2026年10月24日 at 10時12分 — 更新: 2026年10月26日 at 11時00分

【水泳】最終日。 木下・山口・レジェンドらが金。日本勢は5日目に14個のメダル

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愛知・名古屋2026アジアパラ競技大会の水泳は10月23日、最終日の決勝が行われた。日本はこの日、今大会最多となる金7・銀3・銅4の計14個のメダルを獲得。前日にCHAN Yui Lam(香港)に連勝を止められた木下あいらが200m個人メドレーで大会新の雪辱を果たし、山口尚秀・坪井夢輝が同じ種目でワンツー。鈴木孝幸、木村敬一、富田宇宙のレジェンドたちが金を重ね、14歳の山田龍芽と都甲万結が銅をつかんだ。5日間の水泳チームのメダルは71個(金24・銀24・銅23、取材班集計)となった。

木下、CHANに雪辱の大会新

女子100mバタフライA決勝で、チャン・ユイラム(香港)らS14のライバルたちと激しい競り合いを見せる、木下あいら(手前)。病気からの復帰戦ながらブランクを感じさせない力強い泳ぎを見せ、1分08秒36(901ポイント)の高得点をマークして堂々の2位に入った。 写真・秋冨哲生

女子200m個人メドレーSM14は、木下あいら(20)が2分25秒68の大会新で優勝した。前日の100mバタフライで個人種目の連勝を止められたCHAN Yui Lam(香港)に、平泳ぎ以降で差を広げて6秒76の大差。自身の持つ大会記録も0秒46更新し、最後の個人種目で雪辱を果たした。「自分の強さを証明できた」。今大会は金5・銀1となった。芹澤美希香(宮前ドルフィン)が4位、15歳の佐藤璃來が5位となった。

山口・坪井でワンツー

男子200m個人メドレーSM14は山口尚秀(四国ガス)が2分11秒47で金、坪井夢輝(ビートスイミングクラブ小城)が2分15秒20で銀。前夜のリレーでアンカーとして逆転のアジア新を導いた山口は、本職の平泳ぎで一気に抜け出し、100m平泳ぎ、リレーに続く今大会3つ目の金となった。村上舜也(NECフレンドリースタフ)は5位。

鈴木、宣言通りの「3種目すべて金」

男子100m自由形S4の決勝に向け、入場する鈴木孝幸(左)。右は2位のJO Giseong(韓国)。鈴木は1分24秒27で金(PARAPHOTO 2026 Aichi-Nagoya / 中村 Manto 真人)

男子100m自由形S4は、アジア記録と大会記録を持つ39歳の鈴木孝幸(ゴールドウイン)が1分24秒27で金。2位JO Giseong(韓国)に12秒86の大差をつけ、宣言していた出場3種目すべての金メダルを達成した。「無事達成できて安心しました」。

木村、本命のバタフライで2つ目の金

3つのメダルとマスコットを手にした木村敬一。「長くやっていると日本開催も回ってきた」と語った地元の大会を、金2・銀1で締めくくった(PARAPHOTO 2026 Aichi-Nagoya /中村 Manto 真人)

男子100mバタフライS11は、パリ大会でもこの種目を制した木村敬一(東京ガス)が1分1秒62で金。2位LI Zhixin(中国)に2秒80差をつけた。前日の50m自由形に続く金で、今大会は金2・銀1。36歳のレジェンドは「まだまだもっとうまくなっていきたい」と、さらに先を見据えた。

富田、400mの雪辱

男子100m自由形S11のスタート前、タッパーとともにスタート台に向かう富田宇宙
男子100m自由形S11のスタート前、タッパーとともにスタート台に向かう富田宇宙(PARAPHOTO 2026 Aichi-Nagoya / 中村 Manto 真人)

男子100m自由形S11は富田宇宙(EY Japan)が58秒22の大会新で優勝。20日の400m自由形で敗れたSUN Chuanzhen(中国)を後半で逆転し、0秒48に抑えた。自身の日本記録(58秒33)も上回り、「みんなが一番喜んでくれる色を届けられた」と笑顔を見せた。

辻内・齋藤が日本記録を上回る金

前日は「銅をそろえてコンプリート」と話していた辻内彩野。最終日の女子200m個人メドレーSM13で手にしたのは、今大会2つ目の金だった(PARAPHOTO 2026 Aichi-Nagoya / 中村 Manto 真人)

女子200m個人メドレーSM13は、S12の辻内彩野(三菱商事)が2分40秒74で金。自身の日本記録2分43秒33を上回り、出場した5種目すべてでS12の大会記録を塗り替えた。前日は「最終日は銅をそろえてコンプリート」と話していたが、手にしたのは今大会2つ目の金(金2・銀3)。「銅だけゲットできなかったけど、金2つなので許します」と笑った。笠本明里(神戸楽泳会)は4位。

男子100mバタフライS12は齋藤元希(スタイル・エッジ)が1分1秒17で金。自身の日本記録(1分1秒77)を上回った。同じ日の200m個人メドレーSM13でも銅を獲得し、有終の美を飾った。

14歳の2人が銅

大型ビジョンに映る自分の顔を背に、紹介に応える14歳の都甲万結。最終日の女子100m背泳ぎS9で初のアジアパラのメダルとなる銅を獲得した(PARAPHOTO 2026 Aichi-Nagoya / 中村 Manto 真人)

男子400m自由形S6で、14歳の山田龍芽(宮前ドルフィン)が5分28秒04で銅。2008年から破られていなかった日本記録(5分28秒38)を上回り、前日の100m背泳ぎに続く記録更新で今大会初のメダルをつかんだ。ロサンゼルス2028のMQS(最低参加標準記録)も突破し、「まさか今切れるとは思っていなかった」と驚いた。

女子100m背泳ぎS9では、同じ14歳の都甲万結(大分パラ水連)が自己ベストの1分19秒93で銅。0秒12差の4位だった先輩の宇津木美都(大阪体育大学大学院)との競り合いを制し、「昨日までの悔しい涙を嬉しい涙にできてよかった」。

男子100m自由形S9で18歳の川渕大耀(NECグリーンスイミングクラブ溝の口)が銀、女子100m自由形S9で福田果音(KSGときわ曽根)が銅。混合4×100m自由形リレー34ポイントは日本(荻原虎太郎、坪井弘恭、福田、前田恵麻)が銀で、荻原は今大会6個目のメダルとなった。

「次のエースが芽吹いてきた」

日本の水泳チームは今大会、金24・銀24・銅23の計71個で国別2位。上垣匠総監督は「次のエースが芽吹いてきた」と、ベテランの安定感と若手の成長がかみ合った5日間を振り返った。ロサンゼルス2028へ向け、大きな一歩となる大会だった。

<参考>
・5日目(10月23日)のリザルトはこちら
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