関連カテゴリ: インタビュー, サッカー, ブラインドサッカー, ブラインドスポーツ, ブラサカトップ, 夏季競技, 日本選手権, 神奈川 — 公開: 2022年1月12日 at 1:58 AM — 更新: 2022年3月10日 at 9:57 AM

日本代表を押さえ若手が躍動 アクサ ブレイブカップ ブラインドサッカー 日本選手権

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2022年1月8日、第19回 アクサ ブレイブカップ ブラインドサッカー日本選手権 準決勝ラウンド(平塚会場)がトッケイセキュリティ平塚総合体育館で開催された。準決勝ラウンド(平塚会場)は、予選ラウンド(本庄会場)を勝ち抜いたfree bird mejirodai とコルジャ仙台ブラインドサッカークラブ(以下、コルジャ仙台)の2チームと予選ラウンド(品川会場)を勝ち抜いたたまハッサーズの3チームによる総当たり戦で行われた。その結果、2022年1年22日に行われる決勝ラウンド(八王子会場)の優勝決定戦にはfree bird mejirodaiが、3位決定戦にはコルジャ仙台が出場権を得た。

日本代表の壁を超えられるか、次世代メンバーの挑戦

free bird mejirodai 2-1 コルジャ仙台

第1試合は予選ラウンド(本庄)を勝ち抜いたfree bird mejirodaiとコルジャ仙台との戦いになった。free bird mejirodaiは結成6年目で若いチームながらも前回大会「第18回 アクサ ブレイブカップ」で準優勝している。4人で守って4人で攻めるをモットーに2大会連続の決勝戦進出を狙う。コルジャ仙台は、晴眼プレーヤー(国内大会への出場は認められている)の佐藤翔の破壊力あるシュートで初の決勝戦進出を目指す。

先制はfree bird mejirodaiキャプテンの鳥居健人。前半4分にfree bird mejirodaiのGK泉が投げたボールを鳥居が相手右サイドハーフウェイライン付近で受け、コルジャ仙台ディフェンス3人をドリブルでかわしながら左サイドへ回り込みシュートを決めた。

コルジャ仙台ディフェンスをかわしながらシュートを決めるfree bird mejirodai 鳥居健人
コルジャ仙台ディフェンスをかわしながらシュートを決めるfree bird mejirodai 鳥居健人(右) 写真 秋冨哲生

さらに攻め続けるfree bird mejirodaiは、前半9分フリーキックを園部優月が左サイドからコルジャ仙台ディフェンダー3人の横をすり抜け上手くボールコントロールしてゴールを決めた。

ゴールを決め喜ぶfree bird mejirodai 園部
ゴールを決め喜ぶfree bird mejirodai 園部優月(右、背番号7) 写真 秋冨哲生

後半コルジャ仙台佐藤を中心にして攻め上がったもののゴールを奪えずにいたが、後半18分コルジャ仙台日景淳也が自陣ハーフウェイライン付近で奪ったボールを佐藤がfree bird mejirodai3人のディフェンダーを圧倒するスピードでゴールに向かって駆け抜け左足から放ったシュートがゴールに突き刺さった。

free bird mejirodai4人の守備に突進するコルジャ仙台 佐藤翔
free bird mejirodaiの守りをもろともせず前に突進するコルジャ仙台 佐藤翔(中央) 写真 秋冨哲生

試合はfree bird mejirodaiが2−1でコルジャ仙台を下し、決勝ラウンド進出に向け幸先のいいスタートを切った。

コルジャ仙台 2-1 たまハッサーズ

第2試合は予選ラウンド(平塚会場)を勝ち抜き東京パラリンピック日本代表の黒田智成・田中章仁・日向賢・GK佐藤大介4名を有するたまハッサーズと、決勝ラウンド進出に向け負けられないコルジャ仙台との戦いになった。

まずはコルジャ仙台が前半16分、左サイドからのフリーキックをコルジャ仙台の齋藤陽翔が日向のディフェンスをかわして、右サイドにいたフリーの佐藤にパスし、そのまま思い切り右足で蹴ったシュートは、たまハッサーズGK菅谷竜太も反応したが勢い止まらず、ゴールネットを揺らした。

第2試合になって動きがよくなったコルジャ仙台に対し攻めきれずにいたたまハッサーズだったが、後半4分に田中が右サイドの黒田にパスを送り、黒田はディフェンスをかわしながら左サイドへドリブル、最後は佐藤とのマッチアップを制してゴールを決めた。

ディフェンスをかわしゴールする たまハッサーズ 黒田智成
コルジャ仙台のディフェンスをかわしゴールする たまハッサーズ 黒田智成(左) 写真 秋冨哲生

追いつかれたコルジャ仙台だったが、たまハッサーズが4人がかりで齋藤の突進を止めようとしたもののファールとなりコルジャ仙台がフリーキックを得た。そのチャンスを活かし、後半7分に齋藤 がたまハッサーズ4人の壁をもろともせずシュートを決めた。このキックにはGKの佐藤も反応できず得点を許した。

フリーキックを決める コルジャ仙台 齋藤
フリーキックを決める コルジャ仙台 齋藤陽翔(右) 写真 秋冨哲生

試合は一進一退の攻防が続き、お互いに得点を奪えないままコルジャ仙台が2−1で勝利した。コルジャ仙台は2戦1勝1敗となり決勝ラウンド進出の行方は次の試合に委ねられることになった。

齋藤は15歳ながらも準決勝ラウンドではコルジャ仙台のオフェンスとして良い動きを見せチームの勝利に貢献していた。現在ユーストレセンのメンバーになっておりこれからの活躍が期待される。

黒田・日向のディフェンスを受けながらも攻め込む コルジャ仙台 齋藤
東京パラ日本代表の黒田・日向のディフェンスを受けながらも攻め込む コルジャ仙台 齋藤陽翔(中央) 写真 秋冨哲生

たまハッサーズ 0-1 free bird mejirodai

第3試合は地元開催の決勝ラウンドに進出するためには3点差以上で勝たなければならないたまハッサーズと引き分け以上で可能なfree bird mejirodaiとの戦いになった。

先制したのはfree bird mejirodai。前半6分自陣右サイドハーフウェイライン付近丹羽海斗からの長いパスを相手コート右サイドで鳥居が走りながら受け、ゴール前のたまハッサーズ黒田・田中・日向の3人のディフェンスをドリブルで左サイドへ回り込みながら右足で蹴ったシュートは、待ち構えていたたまハッサーズGK菅谷の右脇をすり抜けゴールに吸い込まれていった。

free bird mejirodai鳥居健人の決勝ゴール
free bird mejirodai鳥居健人の決勝ゴール(中央) 写真 秋冨哲生

なんとしても勝利したいたまハッサーズが攻撃を仕掛けるがfree bird mejirodaiの”4人で守って4人で攻める”攻守の速い切り替えに苦慮し、黒田・田中・日向がfree bird mejirodai4人のディフェンダーにハーフライン付近でボールを奪われる場面が多く見られた。

ゴール前、4人で守るfree bird mejirodai
free bird mejirodaiのフィールドプレイヤー4人がたまハッサーズの攻撃をしのぐ 写真 秋冨哲生

この試合も後半から出場したたまハッサーズGK佐藤もコート内に響き渡る声を出してフィールドプレーヤーをサポートしていたが願い叶わず、free bird mejirodai の組織的なディフェンスを崩し得点することはできなかった。結果としてfree bird mejirodai が1-0で勝利し、free bird mejirodaiが2戦2勝で決勝戦進出を決め、 たまハッサーズは2戦2敗で準決勝敗退となり日本選手権の戦いを終えることとなった。

準決勝ラウンド(平塚会場)試合結果
第1位 free bird mejirodai  決勝ラウンド・決勝戦進出
第2位 コルジャ仙台ブラインドサッカークラブ 決勝ラウンド・3位決定戦進出
第3位 たまハッサーズ

決勝ラウンド(八王子会場)試合情報
決勝戦 free bird mejirodai vs buen cambio yokohama
3位決定戦 コルジャ仙台ブラインドサッカークラブ vs A-pfeile広島BFC

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