アイスホッケー最終日、アメリカ対カナダの決勝戦が行われた。
第一ピリオド、カナダは初戦よりもかなり動きがよく本来のカナダらしいプレーをしていた。8分がすぎたころ、アメリカJack WALLANCEがティーイングでの2分のペナルティを取られると、一気にカナダにチャンスが傾いたと思った。その後9分すぎ、まさかのキルプレーのアメリカDeclan FARMERがゴールを決め、そのわずか25秒後にはBrody ROYBALが2点目のパックをネットに収めた。
2ピリオド最初、カナダのLiam HICKEYによるトリッピングのペナルティによりアメリカ側にペナルティショットの機会が与えられたものの、カナダのベテランゴーリー、Dominic LAROCQUEによってセーブ。しかし、その後、Brody ROYBAL、Josh PAULSによって、立て続けに3点目、4点目を獲得した。2ピリオド目は、アメリカによるペナルティが立て続けに起こり、カナダにとってはパワープレーの機会が多く与えられたがアメリカのディフェンスを破ることができず、チャンスをモノにできなかった。
3ピリオド目、5分がすぎた頃に再度アメリカのDeclan FARMERによって、5点目獲得。
その後はカナダのBen DELANEYが2分のペナルティでカナダがキルプレーになったが、激しいアメリカの攻撃にも耐えた。最後まで、攻撃力、防御力、戦術すべて世界最強アメリカの強さを見せられる試合となった。
試合後、今回の試合の2点目と3点目を決めたアメリカのBrody ROYBALは
「金メダル獲得は最高の喜びです。私たちは素晴らしいチームプレーをしました。それが、他のどのチームとも違うところだと思います。選手層が厚いんです。うちのチームは一人一人がすごい選手なんです。」と喜びを爆発させチーム全体で戦ったことを伝えた。
今回のパラリンピックを最後に引退を表明しているカナダのGreg WESTLAKEは
「特にカナダのホッケー選手としては自分がプレーするゲームには全て勝ちたいという思いがある。そして、時には自分自身でたくさんのプレッシャーをかけすぎて、金メダルか、ゼロかという重荷を背負うこともあります。
私たちは、金メダルを持って帰り、パラリンピアンとして地域のリーダーとなり、人生に困難があったとしてもそれを乗り越えて、素晴らしく前向きに変えていけると伝えたかった。金メダルを持って、それを伝えたかったが銀メダルを持ってそれをしていかなければなりません」と答えた。
アメリカのペナルティの量をみても、アメリカ、カナダ共に全力を尽くして戦った結果だと言える。
これからのアイスホッケー界アメリカの選手層の厚さをどの国が、どのように攻略していくのか楽しみだ。
(編集校正・佐々木延江)