パノラマ(カナダ)で開催されている、IPCアルペンスキー世界選手権。3月7日(現地時間)は、スーパーコンビ(スーパー複合)が行なわれた。この種目は、スーパーG(スーパー大回転)とスラローム(回転)を1本ずつ滑り、2本の合計タイムで競うもの。
天候は引き続き晴れに恵まれていたが、これまでとは違って気温が上昇。それでも入念に作られたコースは緩まず、良いコンディションを保っていた。
レースが始まると、前半のスーパーGで日本選手にミスが相次いだ。男子シッティングの狩野亮は、スタート直後に転倒。森井大輝もコース中盤の失敗で、大きくタイムをロスし、8位と出遅れた。
また、女子シッティングの村岡桃佳も同様のミスで4位にとどまり、得意のスーパーGでメダル圏内に食い込んでおくことができなかった。
そして、2本目のスラローム。ここで意地を見せたのが、スーパーGで9位にとどまっていた、男子スタンディングの三澤拓だった。スラロームでは6位のタイムをたたき出し、合計の順位を7位まで引き上げた。
また、森井もスーパーGでのミスの鬱憤を晴らすような攻撃的なスラロームを展開。トップのタイムを記録し、順位を4位にまでジャンプアップさせることに成功した。
メダル獲得にはあと一歩及ばなかったが、残り2種目に希望をつなぐレースだった。
【競技結果】
《女子シッティング》
4位 村岡桃佳(正智深谷高等学校)
《男子スタンディング》
7位 三澤 拓(キッセイ薬品工業) +5.56秒
2本目途中棄権 小池岳太(JTBコミュニケーションズ)
《男子シッティング》
4位 森井大輝(トヨタ自動車) +2.60秒
6位 鈴木猛史(駿河台大学) +4.08秒
8位 夏目堅司(ジャパンライフ) +6.93秒
途中棄権 狩野 亮(マルハン) +1.33秒
【今後の競技日程】
3月8日 ジャイアントスラローム(大回転)
3月9日 予備日
3月10日 スラローム(回転)
★IPCアルペンスキー世界選手権のデイレポートは現地からの公式レポートをもとに作成しています。