
デフリンピック水泳が、東京2020オリンピック・パラリンピックと同じ東京アクアティクスセンターを舞台に開幕した。最初にメダルを手にしたのは、男子は、100m背泳ぎを泳いだアメリカのマシュー・ジェームズ・クロッツ(KLOTZ Matthew Jame;USA)、女子は100mバタフライでイギリスのGOWER Charlotte Louise Hendersだった。

男子400m自由形で、前回ブラジル大会で日本選手団主将を務めた茨隆太郎が出場した。予選3番手(4:10,65)だった茨は、「思い通りの泳ぎができ、気持ちが楽になった。」と話し、自国開催の水を味方につけ好調なスタートを切っていた。決勝では3レーンを泳ぎ、300mまではトップをキープしたが、その後ウクライナからデビューしたボルディレフ・ミロスラフ(BOLDYREV Myroslav;UKR)に追い越され、銀メダル(4:05.11)となった。

初日のレースを「今までにない緊張があった。今回日本代表としてこの会場いにいることは、夢のなかにいるようです。あらためて周りの応援を感じて嬉しく思っています」と、観客の声援、サインエールのなかで泳ぐ喜びを口にした。

女子は、100mバタフライに、日本から齋藤京香(CPAエクセレントパートナーズ)が出場。その予選ではアメリカのCRONK Carli Elizabethが世界記録(59.13)を、イタリアの選手も大会新記録を更新するハイレベルなレースとなった。「気持ちよく泳げた」予選7位の齋藤は、決勝ではくらいつき3位と僅差での4位(1:05.38)。メダルを逃したが自己ベスト=日本記録を樹立した。


女子リレー4x100m決勝は中国、ポーランド、カザフスタンが表彰台を飾った。日本からは、予選でリードした齋藤に代わって、若手の吉瀬千咲(東京女子体育大学)、中東郁葉(サムティ)、串田咲歩(県立岐阜商業高等学校)、川眞田結菜(北広島市立西の里中学校)が出場、5着となった。
予選・決勝で合計16のレースが行われ、予選で2人が、決勝で2人が世界記録を更新するというハイレベルなスタートとなった。
(写真取材・秋冨哲生、取材協力・石野恵子)






