公開: 2026年10月18日 at 1時52分 — 更新: 2026年10月18日 at 15時29分

【ボッチャ】柔道で負傷した名古屋の会場へ――高橋和樹、韓国JEONG Howonとの激闘を制す

知り・知らせるポイントを100文字で

かつて柔道の試合で頚椎を損傷した名古屋の会場に、約30年を経てボッチャ日本代表として戻ってきた高橋和樹。韓国の強豪との激闘を制し、「めちゃくちゃ楽しかった」と語った。観客の声援に包まれた特別な一戦を写真で追う。

愛知・名古屋2026アジアパラ競技大会の開会式に先立ち、10月17日、名古屋市総合体育館(レインボーホール)でボッチャ競技が始まった。

男子個人BC3クラス、韓国のJEONG Howonとの対戦に臨む高橋和樹(右)。ランプオペレーターがボールをセットする中、真剣な表情で投球の準備を進める。10月17日、名古屋市総合体育館(レインボーホール)。 写真・田中勝吾

男子個人BC3クラスの予選グループ第3ラウンドでは、日本の高橋和樹(フォーバル)が韓国のJEONG Howonと対戦。2度のタイブレークにもつれ込む接戦を制した。

高橋にとって、この会場は特別な場所である。

5歳から柔道に取り組み、全国大会にも出場した高橋は、高校2年生のとき、名古屋で行われた柔道の試合で頚椎を損傷した。その会場が、今回のボッチャ競技の舞台となったレインボーホールである。

その後、2014年にボッチャを始め、リオ2016、東京2020パラリンピックに出場。東京大会ではBC3ペアで銀メダルを獲得した。

約30年を経て、かつて柔道選手として立った会場に、今度はボッチャ日本代表として戻ってきた。

ボールをセットする高橋 写真・田中勝吾

対戦相手のJEONG Howonは、韓国を代表するボッチャ選手。両者一歩も譲らない攻防は、タイブレークでも決着がつかず、2度目のタイブレークへ。

韓国のJEONG Howon 写真・田中勝吾

最後の1球まで勝敗の分からない緊迫した展開を、高橋が制した。

試合後、高橋が語ったのは、勝利の喜び以上に、多くの観客の声援の中でプレーできた楽しさだった。

「めちゃくちゃ楽しかった」

会場には顔見知りだけでなく、初めて見る人たちも大勢いた。拍手や声援を送り、試合を盛り上げてくれたことが、何より印象に残ったという。

一方、試合内容については、序盤に詰めの甘さがあったと冷静に振り返る。それでも、2度のタイブレークを経て、最後の1球という場面で勝ち切れたことに手応えを感じていた。

柔道選手として試合に臨んだ会場で、今度はボッチャ選手としてアジアのライバルと競い合う。

かつて負傷した場所が、再び国際大会で競い、観客とスポーツの喜びを分かち合う場所となった。

「めちゃくちゃ楽しかった」

高橋の言葉が、レインボーホールで迎えたアジアパラ初日を物語っていた。

この記事にコメントを送る

記事の感想は info@paraphoto.org 宛にメールでお寄せください。

→ 記事の訂正はこちら(メールソフトが開きます)