公開: 2026年10月26日 at 22時10分 — 更新: 2026年10月26日 at 22時10分

【フェンシング】サイスニー・ジャナ(タイ)最終日に女王の貫禄を見せつけW金メダル

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パリパラリンピック個人3種目の金メダリスト、女子Bのサイスニー・ジャナ(タイ)。無冠で迎えた大会終盤にサーブル個人、サーブルミックスで2つの金メダルを獲得し有終の美を飾った。

「決して諦めない」その姿は名古屋市稲永スポーツセンターにあった。絶対的自信とプライドを持ったエペ決勝で韓国のCHO Eunhye(チョ・ウンヒョ)に惜敗し、止まらない涙を見せたJANA Saysunee (サイスニー・ジャナ)だったが10月23日、サーブルの個人戦が行われる会場に笑顔で現れた。何かが吹っ切れたような表情にも見えた。

実は18試合無敗を誇っていたエペで金メダルを逃した後、彼女はタイのメディアのインタビューで「国民の皆様、申し訳ありません」と謝罪している。彼女は国民的アスリートであり、国民の大きな期待をその背に負っているのだ。そのプレッシャーはどれほどのものか想像もつかない。

しかし、彼女はそのプレッシャーを自分の力に変えることができるアスリートである。入場した時の笑顔は、最後までやり遂げなければならない、私はできるんだという強い思いの現れに思えた。

準決勝で勝利した後、ピストから降りたジャナは「1番になるよ」と笑顔を見せた。
美しい照明で決勝アスリートを迎えた会場。サーブル女子Bの決勝戦が始まる。

相手は優勝候補のひとり中国のAO Lanzhu (アオ・ランジュ)。サーブルを得意とする選手で、同じ中国のZHOU Jingjing (ゾウ・ジンジン)を15対5で下し勝ち上がってきた。2023年の杭州大会でもサーブルで銅メダルを獲得している。選手層の厚い中国でもトップ選手の一人だ。しかし、ジャナは開始直前、落ち着いた表情を見せた。

「アンガルド・プレ・アレ」。レフリーによる合図で試合が始まる。ジャナは主導権を一度も譲らず、相手に反撃の隙を与えない圧倒的な強さを見せつけた。結果は15対3、ジャナの圧勝で金メダルを決めた。

中国のアオとの決勝戦は終始ジャナのリードで進んだ。
優勝を決めた瞬間のジャナ
決勝戦のピストから降りてきたジャナは再び約束の「No.1」の笑顔を見せてくれた。

最終日の10月24日に行われたのが、ミックスチーム(男女混合団体戦)。2028年のロサンゼルス・パラリンピックの種目として決定していて、アジアパラ大会でも今回初めて採用された新種目。男女4人がチームを組み、男女別、カテゴリー別でそれぞれ対戦する。1人5点先取で次の選手と交代。得点を積み重ねながらリレーをし、先に20点をとったチームが勝ちとなる。

フルーレミックス戦で香港と対戦する日本チーム。4人のチームワークが必要な新種目。

タイはサーブルミックスの準決勝で強豪中国と対戦した。中国は常に優勝候補に挙げられるチームだが、勢いに乗るタイは20対19で勝利した。

続く決勝戦では韓国と対戦。第1ラウンドは女子Bから始まった。ジャナの相手はエペで彼女から金メダルを勝ち取ったチョ・ウンヒョ。だが、相手を圧倒する強さを見せつけたジャナは5対1で勝利。続く男子A、女子Aも連勝し、15対8で最終ラウンドの男子Bにつないだ。

タイのCHAROENTA Chitiphat(チャロエンタ・シティパット)に対するのは韓国のLEE Jinsol(イ・ジンソル)。韓国に猛追されるシーンもあったが、チャロエンタはしっかり自分の役割を果たし、最終的に20対15で勝利を決め、タイは仲間とともに最高のフィナーレを迎えることができた。

優勝が決まった瞬間、喜びを爆発させるタイチーム。

エペとフルーレ個人戦で金メダルを逃し、後がなくなったジャナだったが、大会終盤にサーブル個人戦とミックスチームで2つの金メダルを獲得。結果的に合計9つのメダルを得たことになった。敗戦の悔しさを力に変え、自分の感情とうまく向き合うことができる力、そして、諦めない気持ちで戦う姿勢を見せたジャナ。やはり「女王は女王だった」という貫禄を見せつけられた大会だった。

金2、銀3、銅4。出場した全ての試合でメダルを獲得。9つのメダルを手に喜びの表情のジャナ

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