関連カテゴリ: 取材者の視点, 周辺事情, 大阪, 東京パラムーブメント, 競技の前後左右, 車いすバスケットボール — 公開: 2020年12月9日 at 11:09 AM — 更新: 2020年12月15日 at 4:06 PM

池田市の小中学校にパラスポーツを伝えるキャラバン隊がやってきた!〜共生社会ホストタウンの取り組み〜

池田市立石橋中学の1年生125名の中には車いすで生活する生徒も日々ともに学んでおり、昨今のパラリンピックの教材やYouTube動画などの情報からパラスポーツに対する事前イメージをもっていた。

地元・池田市出身の諸隈有一さん。この日のキャラバン隊チームのリーダー役を務めた。車いすバスケットボールチームB-Spirits(岸和田)の代表。グループ講話で自分の義足について話す。「足がなくても、見えなくても工夫をして好きなことをすることが、本当の自由」と伝えていた 写真・山下元気

頭では想像していたパラスポーツを実際に競技用車いすを漕いでみることで確かめ、パラアスリートの言葉に触れながら考える時間をもった。障害のある生徒も一緒に体を動かして障害のあるなしで分けられない世界を学び、積極的な交流を求め吸収していた。

「義足や車いすだから、目が見えないからできないと考えるのはおかしい。障害がないからといって何でもできるわけじゃないですよね。大切なことは、義足って何のためにあるのか、どうなっているのか、見えない人はどうやって世界を見ているのかを知ろうとすることです。皆さんは、今日知りましたから、もう驚いたり、怖がったりはしないでしょう」

右から、北京パラリンピック車いすラグビー日本代表の永易雄さん、滋賀県彦根市出身の八橋龍二さん。車いすラグビーのルール説明 写真・山下元気
アテネパラリンピック車いすバスケットボール日本代表の阪根泰子さん

「競技用車いすに乗ると、生徒たちはみんな笑顔になる。パラリンピック、パラスポーツの授業を人生のなかで一度は体験して欲しい。車いすの乗り方はすぐに上達する。先生たちも一緒にやってもらって、成功も失敗も一緒に体験して、誰にでも可能性があることを伝えたい」とリーダー役の講師を務めた諸隈さんは話していた。

自分の障害を生活方法の違いとしてアピールし、自由な雰囲気を発散して触れ合う講師たちに、子どもたちは魅了され、新しい知識と体験を得たようだった。

車いすスポーツ体験で使用した競技用車いす。ワゴン車に積まれて学校にやってきた。キャラバン隊のアスリートたちが次々と組み上げていった 写真・山下元気

主なプログラム;主旨説明、競技体験、車いすスポーツ競技ルール紹介、車いすリレー、グループ講話。

<参考リンク>
・池田市のホストタウン事業
https://host-town.jp/hosttowns/view/55
・NPO法人パラキャンについて
https://para-can.com/wp/about/
・ホストタウン一覧
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/tokyo2020_suishin_honbu/hosttown_suisin/gaiyou_dai1.html

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